美容室は「社会生活の維持に必要な施設」というが
コロナ禍において、不要不急のモノ・コトに関しては自粛要請が出されているようですが、不要不急以外に区別されるモノ・コトに関しては普段通り?とも言えなくもない。ただ、経済というのは誰かの支出が誰かの所得になるわけですから、影響を受けない人など存在しないのです。
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。
私は、美容室専売品を扱う美容メーカーで働く営業マンですが、取り扱う商品は、美容室にとっては不要不急とは真逆である必要なものばかりです。有難いことに。
美容室にとっては、必要かもしれませんが、世間的にいうところの不要不急なモノ・コトと言えなくもない。
取り扱う商品として、業務・店販用のシャンプー、トリートメント、そして、カラー剤、パーマ液などがあります。
言い出せば切りがありませんが、シャンプー以外のモノは美容室以外では不要不急であり、シャンプーで髪を洗わない人にとっては、全てが不要不急なモノとなりえます。
髪の毛を染めなくても死ぬことはないし、パーマをかけなくてもそうだし、更にいえば、髪の毛を切らなくても死ぬことはありません。
そんなことを私レベルで考えるのだから、美容室に普段から来店する方が考えないわけがない。そして、周りの目というものがあって、つまり、自粛同調圧力というやつで、それが気になる人の方が圧倒的多数なのではないかと思います。
厳密に言うと間違っているかもしれませんが、飲食店は自粛要請に従わなければ、行政罰を受けることにもなるわけで。
休業要請の出されていない理美容室は、営業できるだけマシとなるかもしれませんが、常に感染リスクがつきまとい、周りの目も気になるところ。
営業をしても地獄だし、しなくても地獄ではないかと思わずにはいられません。
その一方で、世界に目を向けると、新型コロナウイルスワクチンの接種を終えた米国人旅行者は、今夏、EU(欧州連合)への渡航が可能になるといいます。
今年に入り日本でもコロナ禍収束に向けて期待されていたワクチン接種ですが、どうなっているのでしょうか?
現時点では、コロナに対する特効薬がないので、それに近いものがワクチンであることは間違いありません。ワクチン接種が進まない状況では、今回の緊急事態宣言にあるように発令と解除を繰り返すしかないのだろうと。
ということで、関連はありませんが、以下に美容室の状況に関する記事がありました。
『コロナで来期見通しも厳しい』
景気動向等調査・業況判断理由
理美容店の業況は、好転、悪化、不変とさまざまだが、やはりコロナの影響が大きく、今期も来期見通しも厳しい。
日本政策金融公庫が2021年4月20日発表した生活衛生関係営業の景気動向等調査結果(2021年1~3月期、DI調査)・業況判断理由より。
(中略)
美容業
・今期判断理由
好転:外出自粛が長期化するなかで、気分転換目的の利用が増えており、自宅用に高級シャンプーやトリートメント等の店販品を買い求めるお客も増えた。(富山県)
不変:昨年半ばから、店内のカット席を5→3席に減らし、半個室的なレイアウトに変更した。加えて、オーガニックのヘッドスパを取り入れるなどしたことで、客単価が倍近くになり、業績改善につながった。(長崎県)
悪化:成人式が中止となり着付け等の需要が半減。また、感染を心配してか、公共交通機関を使って来店する高齢者の来店頻度も減っている。(茨城県)
悪化:成人式の中止、大雪、コロナなど悪化する材料が多すぎた。とくに、シニア層のお客の来店頻度が減っている。(鳥取県)
・来期見通し
好転:感染拡大が落ち着けば、来期は入学式、歓迎会、5月連休等で外出機会が増え、美容需要も高まってくると期待している。来店頻度を高めるための取り組みや新規客の集客に向けたキャンペーンを計画している。(千葉県)
好転:昨年は中止となったイベント等も、今年は規模を縮小して開催することが決まるなど、少しずつ明るい兆しも出てきた。それに伴い、予約も増え始めてきていると感じる。(岡山県)
不変:来期は、季節的に人の動きも活発になることから、業況が好転することを期待したいが、リバウンドへの警戒から外出自粛が続き、業況が大きく改善することはないと思う。(鳥取県)
悪化:ワクチン接種が始まることへの期待はあるが、冠婚葬祭等の各種イベントの中止・縮小や、外出自粛が続いており、着付けやヘアメイク等の美容需要は今後も期待できないと考えている。(三重県)
以上引用。
理美容室は「社会生活の維持に必要な施設」として、休業要請の対象に入りません。
しかし、理美容室を維持していくには、不要不急のモノ・コトが当たり前のように行われていることが前提となっています。
冠婚葬祭・成人式・各種イベントが開催され、人と人とが接触する機会があって、そこで自分を披露する意味合いで美容室を利用している人が殆どなのですから。
つまり、最低でもワクチン接種が行き届かない限り、上記記事のような一喜一憂する状況が繰り返されるだけだと思います。
中野剛志
目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】
中野剛志
全国民が読んだら歴史が変わる奇跡の経済教室【戦略編】
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。
【関連記事】
「人間から不要不急を取り上げるとどうなる?」
「美容室の営業継続はもやは罰ゲーム!?」
「無限ループに入ってしまった感」
コメント