凡事徹底と成功と因果関係の罠
営業マンの私が日々行っていることといえば、「読む・書く・話す」です。営業の仕事の殆どが話すことなのですが、いくら話し方などを練習しても話す中身が伴っていなければ意味がありません。その中身をつくっていくのが私の場合、「読む・書く・話す」というわけです。
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「読む・書く・話す」のそれぞれは、非常に簡単なことですから誰にでも出来ることです。
何でもいいのですが、本を読んだりして、気になることや使えそうなネタ、知らないことをノートに書く。そして、それを普段の何気ない他人との会話で話したり、私の場合は、美容室で勉強会をやっているので、その際に話したりします。
今風にいえば、インプットが読むで、アウトプットが書く・話す、ということになるのでしょうか。
私もインプットとアウトプットに関するビジネス書を何冊か読んだことがあるのですが、書いてあることはどれも極々普通というか当たり前のことでしかありません(だから意味がないという意味ではありませんよ)。
まあ、インプットとアウトプットをするためにそのノウハウ本がある世の中というのが、今の時代を象徴しているようで、何か上手いやり方を皆が探しているのだろうなと。
そもそも「やり方」なんてものは存在しないのでしょうから、冷静になって考えてみれば分かることですが、やり方というのは誰かのポジショントークでしかなく、やり方よりも大切なことは、考え方や理論的なことをどれだけ押さえられるかということ。
考え方や理論的なことを押さえれば、それこそやり方というものは無限に存在するはずですから。
ちょっと話が逸れてしまったので戻すと、「読む・書く・話す」というのは、営業マンとして日頃の取り組みとして極々当たり前のことでしかありません。
これを凡事徹底することが出来れば、必ず営業マンとして結果はついてくると思います。
以下の記事で、その凡事徹底について書かれていました。
『成功者はなぜ「普通のこと」を大事にするのか 「凡事徹底」が意味するもの』
経営の神様、パナソニック創業者の松下幸之助さんや、イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんが座右の銘としていたことで有名な「凡事徹底」という言葉があります。「普通のことをちゃんとやる」「徹底してやり続ける」ことが最終的には、非凡な成果をもたらすという意味です。他にもさまざまな成功者が似たようなことを言っています。
(中略)
つまり、「凡事徹底」を多くの人ができないのは根底に「飽きるまでやってみよう」という考えがあるからです。本当は「快適になるまでやる」ことが必要なのです。転職を希望する人の中に「今の仕事に飽きたから転職したい」という人がいますが、筆者から見ると「まだ能力が身に付いていないのに、もったいない」と思うことが多いです。その状態で新しい仕事に移ると、履歴書上では確かにキャリアになっていても、実際はどの能力も不十分な人が出来上がってしまうのです。
一流の人はルーティンワークを厭(いと)いません。皆さんも(筆者も含め)何かをするときは、努力しなくても自然に「凡事徹底=普通のことをちゃんとやる」ができるよう、継続していくことが大切なのではないでしょうか。
以上引用。
なんとも遠回しな内容で驚くのですが、凡事徹底が出来ないのは、「やる理由(動機付け)がないから」でしょう。
凡事をモチベーション(ここではやる気という意味で)を持ち出してやらなければと思うような人は、まず徹底することなど到底無理です。
営業マンなら、「読む・書く・話す」は凡事徹底の範疇に入ると私は思いますが、多くはそうとは捉えていないということだと思います。
結局、人間は、それぞれ目的が違いますから、自分の目的に沿ったモノ・コトにしか取り組まないのだと思います。
凡事徹底をやらないのは「やる理由がない」と言いましたが、敢えてもう一つ理由を書くと、「頑張っても、後で無駄になるのが嫌だ」というものがあるのではないかと思うのです。
つまり、わがままというやつですね。
大体、努力が報われないことなんて世の中では普通にあることです。
私の会社でもそうですが、努力しようとしまいと給料には差ほど影響しませんから、わざわざ凡事徹底を好き好んでやるような人間はあまりいません。
かと言って、成果に応じて報酬を出すといっても、全員が全員頑張るというわけでもない。
仮に、「凡事徹底が出来なくて・・・」なんて言っている人ってどういう心理状態かといえば、そもそもやる気なんてないという話で、あくまでも周りに対するポーズでしかない。
本人がやろうと思えば“勝手”にやるものです。
ただ、凡事徹底という言葉は知っておくことは損にはならないと思います。
凡事徹底したから成功したのではなく、成功した人は凡事徹底をしていた、と捉えることが出来れば、今回の記事には惑わされないと思う次第です。
因果関係の罠にはハマりやすいので気をつけましょう。
佐々木俊尚「時間とテクノロジー」
中室牧子・津川友介
「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法
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