美容室専売品カラー剤の種類の多さに思うこと


コロナ禍にあっても毛髪に関するホームケア・セルフケアの需要は安定していたらしく、自宅で毛髪改善としてトリートメント、そして白髪染めとして一時的にでもホームカラーにシフトされた方も多いようです。コロナで美容室への来店周期が長期化しているようですが、それでもヘアカラー自体の需要は依然として高いようです。

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ヘアカラーといっても私の場合は、主に白髪染めを指しています。

冒頭でヘアカラー自体の需要は依然として高いなどと書きましたが、日本の人口構造をご存知の方からすれば当たり前といったところでしょう。

以前から書いていますが、2020年には、女性の2人に1人は50歳以上となっています。少子高齢化が一層激しくなるわけですから、若返りというか見た目としてヘアカラーの需要は益々高くなることでしょう

もちろん一方では、ヘアカラーによるトラブルも頻発するはずですので、そこをどのように対応するかは美容メーカーにしても美容室にしても腕の見せ所だと思います


美容室に白髪染めで来店する人からすれば、トラブルもなく褪色も少なく髪も傷まず、それどころか髪の毛の色だけではなく毛髪自体も若々しくなってくれないかと、更に付け加えれば、安くて・早く仕上がってくれないかなと思っているはずです。

ですから、美容室からすれば、白髪染めをする方の以上のようなニーズを満たすようにしなければなりません。

とにかくキレイに時短で仕上がるようにしなければならないのです。

流石に“安く”となると、これは逆で“高く”しなければならないはずです。時短でキレイに仕上がるものが安く提供できるようでは自分で自分の首を絞めるようなものですから。本来は。

しかし、現状としては、ヘアカラー専門店の登場によって高いどころか安くヘアカラーの技術が提供されているようです。


さて、お客からのニーズを考えると、確かに「早い・安い・キレイ」というどこぞやのヘアカラー専門店のキャッチコピーのようですが、それに尽きると思います。

現に私自身も美容メーカーの営業マンとして、美容室を利用する一般消費者のニーズを満たすことが大切であると考えてきました。

一般消費者からすればカラー剤がどうのこうのは殆ど関係がなく、あるのは先程書いたように「早い・安い・キレイ」だけです。

しかし、美容室からするとそのお客のニーズももちろん分かっているのですが、それと同時に技術者として自分が扱いやすい材料としてのカラー剤というニーズもあるわけです。


今のところ、うちの会社(美容メーカー)では、どちらかというと一般消費者向けのニーズを満たすことに重点が置かれています。

つまり、カラー剤の種類が少ないのです。

他メーカーのカラー剤の種類の多さを見ると圧倒されてしまいます。

しかしこれは、同時に美容室のニーズを満たしている構造にもなっている。

色彩や色味の基本的な知識を持たれている美容室では、少ない種類のカラー剤でも混ぜてお客の望む色を再現できるようですが、多くの美容室では、うち以外の美容メーカーのカラー剤の種類の多さを見ると、カラー剤を混ぜるよりも望みの色が販売されていることが美容室へのニーズの裏返しを意味しているのだと思います。


「簡単に○○できる」というフレーズが世間的にはインパクトがあって、専門職である美容師の仕事でさえも「簡単に染められる」カラー剤のニーズが高いということが、美容室自体に付加価値の無さを象徴しているよう思います


それこそ、誰でも簡単に、しかもどんな髪の毛でも染められるカラー剤が登場すると美容室は要らなくなる可能性が高いのですが。


美容室専売品としてのカラー剤よりも、今後益々、ホームカラーの開発が進むのだろうと思います。





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