美容業界でもモノを売るからサービスを売るが本格化!?
自動車メーカーは、自動車を製造・販売して終わりではなく、車を販売した顧客に対する快適な「モビリティサービス」の提供が最大の使命となる。モビリティサービスは自動車を人や物の移動のための手段ととらえ、移動の過程を円滑かつ快適にするためのサービスを意味する。『山本康正「次のテクノロジーで世界はどう変わるのか」より』
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モビリティサービスを別の解釈をすると、車というハードウェアに何かしらのソフトウェアをインストールし、車自体の付加価値を販売したあとからでも付与できる形にすること。
分かりやすい例えでいくと、パソコンを購入しマイクロソフトオフィスをインストールするかしないかでは、同じパソコンであっても価値が大きく異なります。
マイクロソフトオフィスのインストールされていないパソコンを好んで使う人など今では限りなく少ないのではないでしょうか。
パソコンとソフトウェアの関係性は、パソコンは利用者にとっては補助的な目的となり、いかにソフトウェアを使うかが利用者にとっては主たる目的となっています。
つまり、モノを売るからサービスを売るへ。
これは、車、パソコンに限らず、あらゆる業界で起こっていることであり、起こっていくことでもあります。
もちろん美容業界にしても。
『きくや美粧堂がLINE WORKSと提携し理美容業界のデジタル化推進』
美容ディーラーのきくや美粧堂と、ビジネス現場のコミュニケーションツール「LINE WORKS」を提供するワークスモバイルジャパンは、理美容業界のデジタル化推進に向けた業務提携に合意した、と2021年5月31日発表した。
第一弾の取り組みとして、きくや美粧堂から理美容サロンへ「LINE WORKS」の提供を開始。サロンの顧客接点強化によるリピート率向上の支援を目指す。
「LINE WORKS」は、仕事で使える高いセキュリティ性を備え、コミュニケーションアプリLINEとつながる唯一のビジネスチャット。住宅・金融・製薬・小売業界など、さまざまな業界で顧客とのコミュニケーション強化を目的に導入が拡がっている。
理美容サロンで働くスタイリストが、「LINE WORKS」を通じて顧客のLINEとつながることで、リピート率向上に向けたさまざまな発信と顧客とのコミュニケーションが可能になる。
また、今後の取り組みとして、きくや美粧堂が提供するPOSシステム「Altair」・理美容室の顧客が利用するスマートフォン用アプリ「LifeKarte」と「LINE WORKS」のシステム連携およびサービス開発を進め、2021年中に段階的に提供する予定、という。
両社は「今後も連携を強め、理美容業界の支援につながる取り組みを推進してまいります。」としている。
以上引用。
美容室、美容ディーラーも似たような側面があり、ディーラーの場合、明らかに需要に対して供給が過剰になっているわけですから、商品の質や品揃えの豊富さを追求するような今までの延長では淘汰の危険性もあり、質の向上に努めるのではなく、業種を変えるか、商品やサービスの質を変える方向にシフトすべきではないか、という文章を既に何度となく書いてきました。
つまり、今回の記事も美容ディーラーが理美容室に、モノの提供からサービスの提供を本格的に開始したことの表れだろうと思います。
美容ディーラーのきくや美粧堂からすると、「LINE WORKS」の提供は、顧客を囲い込むスタートでしかありません。
今後、理美容室向けに「LINE WORKS」を最適化させ、付加価値を提供して利益をいかに上げていくかが本当の狙いだと思います。
山本康正「2025年を制覇する破壊的企業」
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