私が感じる美容師という生態
今さらこんな事を書くのも気が引けるのですが、日本にとっての人口問題とは何か?つまり、人口減少、少子高齢、長寿命化。その中でも以前から当ブログで書いてきたのが、2020年に女性の過半数が50歳以上となったという事実。今後もマーケットの中心が上へ上へと向かうので、年齢構成も高齢化が進めば当然ながらニーズも変わってきます。
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「何人に一人が何歳以上」とういフレーズが年々変化するわけで、例えば2040年には、日本の総人口の3分の1は65歳以上となります。
以前は一部のものでしかなかったモノ・サービスが、いつの間にか多くの人が利用するようなモノ・サービスへと確実に変化する(新しく生まれる)というわけでございまして。
当然ながら美容(美容室)に対するニーズも変化するので、今後益々、マーケットの中心が50代以上となるので、老化防止、若返り、メンテナンス、リラクゼーションがニーズの柱となるのは誰が考えても分かること。
だからこそ、そこに向けてどのような”手立てを打つか”ということに過ぎません。
『50代女性の「髪」へのこだわりとは』
いまから4年後の2025年、50代女性が人口構成でボリュームゾーンになる。そんな近い将来を豊富なデータをもとに分析したのが、「50代女性の「髪」へのこだわりとは!?」
2021年6月11日アップされたホットペッパービューティーアカデミーの「研究員コラム」。
50代はバブルを体験した世代で、消費に関しては他の世代より積極的。そんな50代女性の美容に対する意識や消費行動を田中公子ホットペッパービューティーアカデミー研究員が人口動態、美容センサス2020年下期などのデータをもとに読み解いた。
同研究員はサロンが50代女性のニーズや悩みに寄り添い、「より美しい50代へのお手伝い」をご提案することで、市場はますます大きくなりそうです。と結んでいるが、記事には50代女性のニーズを取り込めそうなアイデアやメニューなどが紹介されている。
記事は
https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/column/29463/
以上引用。
数字やデータというものは、ホント不思議なもので、それを聞かされたり、見せられたりすると、なんとも分かったつもりになるとういか、思考停止になるというか(コロナ感染者数など典型的)。
数字やデータを単に見せているものとそこから分析し読み解いたものを見せているのでは、まるで意味が変わってきます。
美容室が狙うべきニーズは、記事にあるようなものだと思います。
企業系美容室やヘアカラー専門店といったところでは、現場の人間はそこまでニーズを意識せずともトップが指示を出すので、そこに従ってさえいればいい。
問題は、美容室の多くが個人経営であり、現場で動く人間とニーズを読み解いたり分析したりする人間が一致しているということ。
どういうことかというと、俯瞰的に物事をみれない。
分かりにくいですね。
つまり、来店するお客でしかニーズを判断しないということです。
美容室の使う言葉として、「うちのお客にはそんな人はいない」があります。
どれだけ世間のニーズの変化を説明しても目の前で起こっていること(来店しているお客)、お客からの要望が全てなのです。
しかも、最近特に厄介だと感じるのがインスタ。
以前からもそうでしたが、美容室のホームページを一番見るのは誰かというと他ならぬ美容室か美容師です。
となると店舗のインスタや美容師個人のインスタを見るのは、圧倒的に美容室か美容師が多い(と思う)。
そこで初めて美容室で流行したもの、しているものを知る人もいたりします。
お客が求めるもの(世間のニーズ)よりも他の美容室で流行しているものを採用するというのが美容室アルアルです。
だからこそ、ヘアカラー専門店に白髪染めのお客をゴッソリ奪われていることを何とも思わないのです。
もちろん例外となる美容室(ニーズを掴んでいこうとする美容室とうい意味)も山ほどあります。
「美容室を経営する」という意識を持ち合わせている美容師経営者が圧倒的に少数派というのが美容室の現状だと私は思います。
経営意識よりは、技術者・技術屋の意識が勝り、単に白髪染めをするという作業よりもカッコよくいえばクリエイティブかもしれませんが、自分が好みの技術をやりたいという気持ちが常にあるのが美容師というもの。
商売っ気が無いといってしまえばそれまでですが、美容師の生態を理解した上で提案をしないことには記事にあるような内容は、中々受けいれてもらえないでしょうね。
河合雅司「未来の年表(人口減少日本でこれから起きること)」
河合雅司「未来を見る力(人口減少に負けない思考法)」
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