ある美容室の人が辞めない仕組みづくりについて
堀江貴文さん曰く『ライザップの価値は「コミュニケーション能力が大事」と気づいているところ』。これを聞いたときには非常に感心しました。英会話、スポーツ、ジム(筋トレ)、楽器、そして勉強というものは「やってみたけど三日坊主でした」という人が殆どなわけです。
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つまり、継続することで能力が身に付くものは三日坊主になりがち。
三日坊主体質の人に必要なものが「コミュニケーション」であり、継続させるためにはコミュニケーション能力を重視していることこそがライザップの価値だということなのでしょう。
似たところでいうと、テックキャンプとういプログラミングスクールがあります(代表の真子さんは、マコなり社長としてYouTuberとしても有名ですね)。
こちらは、プログラミング(技術)を教える人と継続させる人を分けて考えているといいます。
継続させる人は、生徒さんに肯定・承認「頑張ればできるんだ」という勇気を与えているそうです。
上記の例は、対顧客にしてのもの。継続させなければ意味がないので、ダイエットでもプログラミングでも顧客に継続させる方法論としてコミュニケーションを用いているわけです。
会社における社員のモチベーション向上という問題があります。感情マネジメントとでもいえばいいのでしょうか。
美容室を営業で回っているとスタッフを抱えるオーナーからは、スタッフが思うように働いてくれないという悩みをたまに聞くことがあります。
スタッフ本人がやる気にならない限りはどうしようもないことですし、わざわざ会社やお店がそこまで面倒をみるというのもどこか変な話だとは思うのですが。
スタッフに今以上働いて欲しければ、彼(彼女)が望むものを成果として与えてやるべきでしょうし、それをやらずして感情マネジメントのみで働いてもらおうというのは虫が良すぎるのではないかと思う次第です。
相手に期待するよりも、自分のやり方を見直したほうが建設的であることは言うまでもありません。
さて、スタッフの出入りの激しい美容室において継続して働ていもらうのは非常に大変なことで、あらゆる美容室であらゆる取り組みがされています。
ということで以下をどうそ。
『人が辞めない組織トップは何を考えているのか』
2人に1人――。これは3年以内にやめる美容師の割合だ。平成28年に厚労省が発表した「新規短大等卒就職者の産業別離職状況」によると、美容師が1年以内に離職する割合は約3割、3年以内は5割、10年以内になると、その数値はなんと92%にも及ぶ。休日がない、賃金が低い、体力・精神的にきついなどが離職する主な理由とされている。
(中略)
■メンター部で「先の見える化」
それは、「サロンが目指している行先が明確」ということ。ビジョン(美容業界で年商日本一)と経営理念(従業員の物心両面の幸福を追求すること)を重要視しているので、サロンが向かう先とスタッフ本人の努力の先に何があるのかを明確にした。
「先の見える化」を可能にする制度としては「メンター部」がある。仕事上の悩みや将来のキャリアへの不安などに対して向き合う担当役員がいる。さらに、その役員の下にはメンター担当を置いた。各スタッフには、メンター担当を付け、担当役員とも連絡を取り合いながら、そのスタッフの悩みの解消を手伝っている。年に一度はメンター担当から、そのスタッフの親に手紙を書くことも約束事にしている。(後略)
以上引用。
記事に登場する美容室の名前はLond。
中価格帯(約8000円)でハイクオリティの施術が20から30代の女性たちに受け、ホットペッパービューティーアワードでは売上高一位の店舗に贈られるゴールドアワードを5年連続で受賞中。
今後の美容メーカー、ディーラーの流れとしては、究極的には営業マンを雇用しないという方向に進むのだろうと思います。
ですが、美容室はあくまでも人がやる仕事なので、プライベートサロンならまだしも、そうでない美容室では人を雇わざるを得ません。
一人当たりの技術売上の天井はある程度見えるわけで、なら技術者を増やして売上を伸ばすしかない。そのためには、やはり人が必要となる。
でも、美容業界の雇用環境はお世辞にもいいとはいえないので、そこをクリアしなければ人は集まってきませんし、継続して働き続けることもない。
ライザップにしてもテックキャンプにしても継続させるためにコミュニケーションに活路を見いだしたわけで、美容室Londの場合は、メンター部となる。ただ、それは対顧客と対スタッフと明らかにスタンスが違います。
私には、担当美容室(顧客)もあれば、指導している自社の営業マン(スタッフ)もいますが、正直どちらもやるのって非常に難しい面があります(どちらか一方に絞りたい)。
なので、美容室Londがわざわざメンター部なるものをつくったのは意味のあることだなと私は思います。
美容室Londは、2013年創業ということですし、これからが本当の意味で「メンター部」の存在意義を問われることくらい重々承知でしょう。
私も美容室Londの今後の展開に期待したいと思います。
堀江貴文「死なないように稼ぐ。」
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