クレーム処理と納得感


白髪染めは、一回染めたから大丈夫、というわけにはいかず、繰り返し染める人が普通だと思います。まったく白髪が気にならない人ならば問題はないでしょうが、実際には、多くの女性、とりわけ40代後半以上となると、毎月のヘアカラーは欠かせないのではないでしょうか。

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美容室に通うのか、ヘアカラー専門店に通うのか、それとも自宅でホームカラーをするのか、いずれにしても、カラー剤を使用することに変わりはありません。

カラー剤によるアレルギー経験のない人でも、ある日突然症状が出ることもあり、頭のほか、顔や手にも現れることがあるのでその扱いには注意が必要です。

なので通常では、ヘアカラーをする前には、パッチテストを行わなければなりません(パッチテストとは、アレルギー反応が出ないかどうか試す皮膚アレルギー試験のこと)。

生まれて初めてヘアカラーをするのは当然として、染めるごとにその都度パッチテストを本来は行うべきとされていますが、実際のところ美容室でも自宅であってもそういう人は殆どいないのではないでしょうか!?


ヘアカラー身体事故 1件当り賠償金額が3倍に

昨年8月までの1年間の美容室での補償をともなう事故件数は413件で前年比4%の微増だったが、補償金額は40%増と大幅に増えたのがわかった。

全美連の美容所賠償責任補償制度・事故分析(対象期間:2019年9月1日~2020年8月31日)による。

事故で多いのは、身体賠償、財物賠償ともヘアカラーで、身体賠償事故数の38%、財物賠償事故数の64%を占める。ヘアカラーの事故件数は毎年多い。ヘアカラーの身体賠償金額は1件あたり15万4千円で、前年の3倍を超える金額だった。これが影響して全体の補償金額を押し上げ、全体の補償金額は2669万円になった。

1件あたりの平均補償金額の最高額は「施設の欠陥による傷害」の32万2千円。こちらも前年に比べほぼ倍額になっている。身体事故への賠償金額は一般的に高額化する傾向にあるといわれるが、美容所での急騰は個々の事故について検証する必要がありそうだ。

なお、身体事故件数は全体で151件、1件あたりの平均補償金額は12万5千円、財物事故件数は262件、同6万5千円だった。

事故件数は、次の通り。
身体賠償事故(件数)
ヘアカラーによる皮膚炎・かぶれ等 57
施設の欠陥による傷害 21
やけど 19
切り傷 9
その他の皮膚炎・かぶれ等 16
パーマによる皮膚炎・かぶれ等 8
断毛・脱毛 15
その他 6
小計 151

財物賠償事故(件数)
ヘアカラーによる衣服汚損 167
メガネ以外の財物破損 35
着付による着物汚損 16
車輌・自転車の破損 7
預かり品紛失・盗難 2
パーマによる衣服汚損 6
メガネ破損 7
その他の衣服汚損 8
その他 14
小計 262


以上引用。



今回の記事では、ヘアカラーに纏わるトラブルを取り上げていますが、美容室では様々なトラブルが起こり得ます。

今回の記事は昨年同時期に取り上げていたのですが、その時でも冒頭に書いたようなことをつらつらと書いておりました。

その時にはあまり気にしてもいませんでしたが、事故の件数をみると、美容室の数と比較すれば結構少ないのかなとも思います。

もちろん報告されていない事故もあるかもしれませんが、取り敢えずは報告の件数からするとそこまでトラブル件数が多いという印象を私は受けません。

なんとなくですが、昨今のワクチン接種に関するトラブルに似たものをなんとなく感じます。

最近、長崎市でも美容室オーナーが、ワクチン接種1回目が終わった方がぽつぽつと出てきました。副反応というやつですか、ある人もいればない人もいる。

かといって、ワクチン接種に全くトラブルがないこともあり得ません。これはヘアカラーに関しても同じことがいえます。

ワクチン接種に、様々な情報が飛び交っているようですが、どの情報を掴むかも人それぞれです。

ただ思うのは、政府からの情報発信がイマイチ弱いのかなと思います。多分ですが、殆どの方がワクチン接種に何らかのトラブルがあることぐらい百も承知だと思うのです。

政府の情報発信というよりも、そもそも説明が足りていない。説明どころかお願いばかりを繰り返す始末。説明があったとしてもそこに大切な納得感が生まれない

多分、今欲しいのは説明よりも納得感なのではないでしょうか!?

つまりは、クレーム処理の放棄にしか思えません。

クレーム処理を受けてしかも納得感があってヘアカラーをする場合とクレーム処理もせずましてや納得感もなくヘアカラーをした場合では、実際にトラブルが起こったときに対処のしやすさが雲泥の差となるのは明らかです。

クレーム処理をしたからといってもトラブルが起きてしまえば、それはそれで対処するしかありません。

クレーム処理を形だけでやるのではなく、それはつまり説明だけを発音するのではなく、相手がちゃんと納得感があるようにしなければクレーム処理をする意味がありません


余談ですが、今回の東京都に出された緊急事態宣言ですが、その際のトップの会見にどれだけの方が納得したのでしょうかね?


美容所賠償責任補償制度





堀江貴文「死なないように稼ぐ。」




ジョセフ・シュガーマン「シュガーマンのマーケティング30の法則」お客がモノを買ってしまう心理的トリガーとは





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