パーマ液の新自主基準が発表されて思うこと
前日のエントリーでも取り上げたヘアカラー。本来、ヘアカラーをする前には、パッチテストを行わなければなりません(パッチテストとは、アレルギー反応が出ないかどうか試す皮膚アレルギー試験のこと)。ヘアカラーによる皮膚炎・かぶれ等と同様にパーマによる皮膚炎・かぶれ等も美容室におけるトラブルの原因となります。
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。
なので、ヘアカラーにしろパーマにしろトラブルの出ないように、しっかりとクレーム処理をしなければなりません。
さて、あくまでも平均の話ですが、現在の美容室におけるパーマ比率は10%前後といったところでしょうか。
時代の流れといってしまえばそれまでですが、美容室の単価の取れるメニューはヘアカラーとなりました。以前であればその位置に君臨していたのがパーマに他なりません。
パーマをかける人は年々減少傾向のようですが、それでもストレートパーマ、根本パーマのように完全にパーマの火が消えているわけではありません。
所謂パーマをかける人は少ないかもしれませんが、ヘアスタイルをつくるために部分的にパーマをうまく取り込んでいる美容室もいらっしゃいます。
ニーズとしてのパーマは廃れたかもしれませんが、スタイルづくりとしてパーマ技術を活かすことが求められているように私は思います。
そのひとつが、根本パーマかなと。
若い方を中心に拡がりを見せているようですが、私には若い方以上に年配の方や中年の方に是非やってもらいたいものです。
年齢を重ねるとどうしても髪のボリュームダウン、ハリコシがなくなります。そこを埋めるためにホームケアでシャンプー、トリートメントを使うのでしょうが、それよりパーマなり根本パーマをかけるほうがいいのではないかと思います。
そんな感じでパーマを提案できる隙間は限りなくあると思います。
そもそもパーマをかけるにはパーマ液を使わなければなりません。ヘアカラー同様その扱いには注意が必要です。というよりも、パーマ液を使えるのは理美容師に限られているのですが。
ということで、そのパーマ液について以下の記事をどうぞ。
『パーマネントウェーブ用剤 新自主基準』
日本パーマネントウェーブ液工業組合は2021年6月28日、加盟組合員宛に「使用上の注意」などに関する自主基準を発表した。
「パーマネント・ウェーブ用剤使用上の注意自主基準」と「パーマネント・ウェーブ用剤の直接の容器又は直接の被包に表示する項目についての自主基準」。
同日付で発出された厚生労働省医薬・生活衛生局長通知「パーマネント・ウェーブ用剤製造販売承認基準について」(薬生発0628第10号)に基づく対応。
パーマネント・ウェーブ用剤を使用できるのは、理美容師に限られているが、パーマネントウエーブ用剤を製造販売する同組合員企業を通じて、皮膚障害の回避(「使用前の注意事項」)正しい使い方(「操作中の注意事項」)、保管方法(「保管および取扱い上の注意事項」)、皮膚障害が発生した場合の対処方法(「その他の注意事項」)などについて、策定したもの。
ウエーブ用剤は、
A:コールド二浴式パーマネント・ウェーブ用剤
B:加温二浴式パーマネント・ウェーブ用剤
C:コールド一浴式パーマネント・ウェーブ用剤
D:第1剤用時調製発熱二浴式パーマネント・ウェーブ用剤
E:コールド二浴式縮毛矯正剤
F:加温二浴式縮毛矯正剤
G:高温整髪用アイロンを使用するコールド二浴式縮毛矯正剤
H:高温整髪用アイロンを使用する加温二浴式縮毛矯正剤
I:パーマネント・ウェーブ用剤の酸化剤(第二剤)
あり、用剤の種類ごとに注意事項が記載されている。
なお、同組合では平成12年「パーマネント・ウェーブ用剤使用上の注意自主基準」、平成27年「パーマネント・ウェーブ用剤の直接の容器又は直接の被包に表示する項目についての自主基準」を策定、今回はその改訂版になる。
「容器又は直接の被包に表示」自主基準は、注意自主基準の表示方法を定めた内容になっている。
パーマネント・ウェーブ用剤使用上の注意自主基準(2021年6月28日、pdf)
以上引用。
【日本パーマネントウェーブ液工業組合】
一口にパーマ液(パーマネント・ウェーブ用剤)といっても9種類もあるようですね。
新自主基準を見る限りでは、パーマ液ごとで基本的には扱い方に差はないようです。
自主基準を見て、「ちゃんと書いてあるんだ」と思ったのが以下。
2.次に該当する方は、毛髪や皮膚を傷めますので、使用しないでください。
① 毛髪が著しく傷んでいる方。
② 染毛(酸性染毛料を除く)してから一週間以内の方。
③ 前回のパーマ施術から一週間以内の方。
(記載対象:A,B,C,D,E,F,G,H)
ちなみに「酸性染毛料」というのは、ヘアマニキュアを指します。
ヘアマニキュアの場合は、マニキュアをして一週間以内であってもパーマをかけていいようですが、というよりもそもそもマニキュアをしている髪にはパーマは上手くかからないのですがね。
それはそうと、美容室からは、①②③いずれの条件下であっても「綺麗にかかるパーマ液を持ってこい」なんて言われます。
言われたことのない美容ディーラー営業マンはいないのではないでしょうかね!?少なくとも私はあります。
髪の傷まないパーマ液があれば済む話なのですが、パーマ液を使えば必ず髪は傷みます。
パーマ離れのひとつの理由として、「パーマをかけると髪が傷む」はあると思います。
傷まないパーマ液など存在しないのですが、極力傷ませないようにするパーマ液ではなくパーマの技術はあると思います。
ですから、パーマによる傷みのコントロール(技術)が上手い美容室では、現在でもパーマ比率は平均と比べると高いように思います。
パーマ液が年々よくなっているのは認めるところですが、パーマ液の性質上、髪を傷ませることは避けては通れません。だからこそパーマ液の性質を理解し、傷ませないパーマ技術を身に付けることが必要だということです。
ヘアカラーにしてもパーマにしても、仮に傷ませない材料が出てしまえば、誰の首を一番絞めるのかを考えるべきです。
髪が傷んでコントロールが難しいからこその理美容師の存在だと思うのですが。
成毛眞「2040年の未来予測」
堀江貴文「死なないように稼ぐ。」
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。
【関連記事】
「ドン・キホーテの「セルフ酸熱トリートメント」薬剤について」
「美容室専売品カラー剤の種類の多さに思うこと」
「大手美容メーカーのシャンプーのコマーシャルで考えたこと」
コメント