トラブル回避のためにヤルベキ事とは何か?


7月11日のエントリー「クレーム処理と納得感
7月12日のエントリー「パーマ液の新自主基準が発表されて思うこと
上記二つのエントリーでは、ヘアカラーとパーマに関するトラブルとどのように向き合っていくべきかを美容メーカーの営業マンという立ち位置で(美容師ではないくせに)考えを述べてみました。

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私はあくまでも営業マンであって技術者ではありませんので、パーマ、ヘアカラーの技術云々よりも、化学薬品(パーマ液、カラー剤)と毛髪の関係性、そして、お客に対してどのようにクレーム処理を行うべきかを考えてみました。


私がいつも参考にさせて頂いている『理美容ニュース』でも、パーマとヘアカラーのトラブルについての見解が載っていましたので、本日はそちらを紹介します。


ヘアカラーとパーマネントの事故

理美容店で起こる事故は、ヘアカラーとパーマネントが多い。ヘアカラーは皮膚炎やアレルギー、ときにはアナフィラキシーによる生命の危険を生じる事態になることもあります。

パーマネントは皮膚炎やアレルギーもありますが、多いのは断毛です。
皮膚炎やアレルギーは個人差があり、同じように施術をしても、症状を発症する人もいれば、まったく影響のない人もいます。もちろん後者が圧倒的に多いのですが、安心はできません。

施術者として困るのは、これまで何でもなかった人が突然症状を発症するケースがあることです。アレルギーの代表格、花粉症がある日突然、発症するのがいい例です。

そこで、製造メーカーの団体では自主基準を作成して注意を呼びかけています。

(中略)

頭髪の質、硬度、強さは人それぞれ、千差万別です。アレルギーの発症と同様、同じ施術をしても問題のない人が大半でも、髪質によっては断毛することもあります。

ヘアカラーにしろ、パーマネントにしろ製造者が示した基準が、理美容店にとって現実的なものかはわかりません。しかし、理美容店としては万が一の事態に備えて保険に入っていれば安心です。組合の宣伝をするわけではありませんが、賠償責任補償の共済もあります。

ヘアカラーリング製品をご使用いたくための情報(日本ヘアカラー工業会)
https://www.jhcia.org/

パーマネントウェーブ用剤 新自主基準(日本パーマネントウェーブ液工業組合)
https://www.perm.or.jp/i4zzkldg1tez/wp-content/themes/permtheme/selfpdf/06/0628_2.pdf


以上引用。


化学薬品自体は、使用上の注意に沿って使えば問題ありませんが、それを実際に使用する毛髪から頭皮は人それぞれですから、その状態に応じて使い方を変化させなければなりません。

パーマであればワインディング、ヘアカラーであれば塗布(塗る)という行為自体が技術なのでしょうが、やはり使用する化学薬品の使いこなしも含めて技術ではないのかなと思います。


パーマ、ヘアカラーを行う最大の問題点として、毛髪や頭皮を「いかに見極めるか」という能力が求められます

見極め、つまり、判断して決断するということ。

判断するにはまず把握しなければなりません。把握するには材料が必要です。材料とは、毛髪と化学薬品の正確な知識・知見に他なりません。材料を基にして、把握しなければ判断することは出来ません。

そして、ここは経験則だけで済まされるものではありません。経験則プラス知識と知見が必要となるのです。

技術に関して、時代は「見て覚えろ」はとっくに終わっています。ちゃんとした形で、言語化して教えることができなければスタッフ育成など出来るはずもありません。

美容学校で教わる内容と実際の美容室の現場では求められるスキルが全く異なっているので、スタッフを抱えて美容室を展開することを考えている方は、教育プログラムやノウハウの蓄積がもはや必須なのではなかと思います。

まあ、美容メーカーの営業マンである私からすれば、パーマとヘアカラーのトラブル回避のために美容室に応援できることがあるとすれば、化学薬品と毛髪科学について勉強会を行うことです。

ということで、長年その手の内容を美容室向けに店内勉強会を実施しております。





「新しい高校生物の教科書」





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