ある美容ディーラーの取り組みで感じたこと
昨年、Amazon「プロフェッショナル・ビューティーストア」が開設されました。そこに出店しているのは、美容メーカーではなく美容ディーラーだといいます。ということは、必然的に美容ディーラーの淘汰というか新陳代謝が促進されるわけです。早々に撤退するところもあれば、業務提携をするところもある。形は様々ですが、何かしらの手立てをとっているわけです。
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。
どうせ手立てを打つならばどうすべきか?
美容ディーラーの場合、明らかに需要に対して供給が過剰になっているわけですから、商品の質や品揃えの豊富さを追求するような今までの延長では淘汰される危険性もあり、質の向上に努めるのではなく、業種を変えるか、商品やサービスの質を変える方向にシフトすべきではないか、と私は考えております。
『美容業界が「SDG’s」に一歩 カラー剤のアルミ製チューブをリサイクル 長野』
髪を染める際に使うカラー剤のアルミ製チューブをリサイクルする取り組みが長野市で始まりました。大量に集められたヘアカラーのチューブ。多くがアルミ製ですが、カラー剤が付着していることから、これまでは産業廃棄物として処理されてきました。
この事業ごみを減らそうと企画されたのが、「HairColorSDGsProject」。長野市に本社を置く早川美容商事が立ち上げたもので、きょうは市内の美容室で、使用済みのチューブを回収しました。日本で生産され、美容室で使われるアルミ製のヘアカラーチューブは、年間で2億4000万個にも上るということです。
企画した早川芳弘社長は、「美容室に来ているお客さんも一人ひとり環境問題などを考えるきっかけにもなる。業界全体でそういう活動を考えるきっかけになればいい」と話していました。プロジェクトでは回収したチューブを業者に持ち込んで換金し、得たお金は環境保全活動を行うNPO法人に寄付することにしています。
以上引用。
記事に登場した「早川美容商事」は、美容ディーラーのようです。今回初めて知ることとなりました。自社サイトを見る限りでは、色々と取り組んでいるようです。しかも、創業が1948年で、結構な老舗なのですね!?
こちらは、あくまでも「美容室と共に」を重視していることが伝わってきます。
過当競争を強いられている美容室ですが、生き残る術としてブランディングに活路を見出しているようです。今回の記事にある「Hair Color SDGs Project」もその一環なのではないかと思うのですが?
好き嫌いの問題はあるかと思いますが、こうやって取り組むことは非常にいいことだと思います。
美容室を利用するお客からすると髪をキレイに染めて欲しいだけでしょうが、一方では、人間には帰属欲求があって、環境に対する取り組みをしている美容室と繋がりたいと考える人もいるわけです。
「ヘアカラーをしていることが環境問題に貢献している」というブランドのようなものを作ることが出来れば、その仲間入りをしたいと考える人も出てくるかもしれない。
結果、美容室にとっては、技術や価格以外に来店理由をお客に与えることも可能となるのです。
人間の帰属欲求を活用した来店理由をつくる取り組みかなと感じました。
尾原和啓「プロセスエコノミー」
ジョセフ・シュガーマン「シュガーマンのマーケティング30の法則」お客がモノを買ってしまう心理的トリガーとは
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。
【関連記事】
「美容ディーラーの次の一手が水面下で打たれている!?」
「Amazon「プロフェッショナル・ビューティーストア」開設」
「美容室も美容ディーラーも本質的な課題は同じ」
コメント