私には想像もつかなかったことが起こっている
豚の各種臓器は、そのサイズなどの点において人間の臓器に近いとされる。このため1990年頃から、科学者たちは豚から人間への臓器移植を真剣に検討し始めた(この種の臓器移植は「異種移植」と呼ばれる)。『小林雅一「ゲノム編集とは何か」より』
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。
『豚の腎臓を人に移植する実験成功 移植待つ人に希望 米・NY大学』
アメリカの大学で、遺伝子操作した豚の腎臓を人の患者に移植する実験に成功したことがわかりました。
記者
「ニューヨーク大学の移植研究所で成功した実験は、腎臓移植を待つ人々にとって、新たな希望につながる可能性があります」
ニューヨーク大学のランゴン移植研究所で、遺伝子操作した豚の腎臓を脳死状態の人に体外で血管につなげ、移植したところ、正常に機能することを確認したということです。拒絶反応はなく、すぐに尿を作り始めたということで、腎臓は54時間にわたり完全に機能したとされています。
移植された腎臓は、人体が拒絶反応を起こす可能性が低くなるよう遺伝子操作した豚から摘出したものです。
ニューヨーク大学ランゴン移植研究所 ロバート・モンゴメリー所長
「持続的かつ制限のない臓器の供給が可能になるという新たな希望を与えてくれると思います」
アメリカメディアでは、専門家の話として、「とても画期的なことだ」と伝えられています。腎臓移植を待つ人はアメリカで10万人、日本で1万3000人以上に上りますが、今回の実験が今後、臓器の供給につながるか注目されます。
以上引用。
小林雅一さんの「ゲノム編集とは何か」を読んで、豚の臓器をヒトへ移植することが取り上げられており非常に驚いたことを覚えています。しかも、この本は2016年に出版。
ちなみに日本では、これまで豚などの動物の臓器を人間に移植する異種移植は禁止されてきましたが、厚生労働省の研究班は2016 年5月、従来の指針を改め、「移植患者を生涯にわたって定期検査すること」などの条件付きで、異種移植の実施を許可しています。
豚の臓器移植については、豚の細胞内に「内在性レトロウイルス」と呼ばれる特殊なウイルスが存在しており、これにより移植は困難とされていました。
ところが、新たなゲノム編集「クリスパー」により、ハーバード大学・医学大学院のジョージ・チャーチ教授の研究室において、豚のDNAからウイルス遺伝子を除去することに成功しています。
流石に上記の実験成功と今回の記事がどの程度連動しているのか、そもそも連動しているのかすら素人の私は全く分かりません。
1990年頃から検討されいた豚の臓器移植が、2021年には実験が成功したわけです。これが、たった30年なのか、それとも30年もかかってやっとなのか。
少なくとも、30年前の私にはヒト以外の生き物から臓器を移植するという発想すらありませんでしたね。
小林雅一「AIの衝撃」
人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。
コメント