「観察力の鍛え方」で印象的だったある認知バイアスのこと


佐渡島庸平さんの「観察力の鍛え方」の中で、観察を歪める「認知バイアス」のうち典型的なものがいくつか紹介されていました。認知バイアスとは、自分の思い込みや周囲の環境といった様々な要因により、非合理な判断をする心理現象のことです。そして、人はそこから完全に離れることなど出来ないのです。

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典型的な認知バイアスとして「根本的な帰属の誤り」というものがあり、それが私にとっては非常に印象的でした。

これを一言でいうと「問題の原因を人の能力に求めない」というもの

人は問題が起きたときに、相手の性格や能力のせいだと考えてしまいがちです。ところが実際は、仕組みや運用に課題があることが多いし、たった一つのルールを変えるだけで人の行動がガラッと変わってしまうこともあります。


「観察力の鍛え方」の中で佐渡島さんは、「根本的な帰属の誤り」は、仕事などあらゆるところで頻繁に見られるバイアスだとして、ご自身の経験を以下のように書いています。

以前はコルクのメンバーが、僕の期待した通りに仕事ができなかったときには「なぜそんなに本気になれないんだ?」と問いただしていた。本気で取り組んでいるのなら、やり方がわからなければ僕に聞いてくるはずだ。その発想がないのは、本気さが足りないからだ、と。僕は、うまく動けない原因を相手の「やる気」や「本気度」といった姿勢にあると考えていた。

だが、実際のところ、コルクという組織がまだベンチャーで仕組が整っていないために、どこから動けばいいのかわからない、ということはたくさんある。会社の仕組みに問題があるのに、それをメンバー個人の能力の問題だと安易に結論づけてしまう。




「根本的な帰属の誤り」は、スタッフが期待した通りに働いてくれない、動いてくれないと嘆いても仕方ないことを気づかせてくれます。その場合はその「期待」のほうが間違っているのかもしれないのですから。

スタッフに高度なことは求めすぎず、自分のやり方を見直したほうが建設的だということでしょう。

今の私の会社の現状と重なる部分が多く、「根本的な帰属の誤り」は非常に参考になりました。



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