率先垂範


山口周さんの「外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント」を読んで「率先垂範(そっせんすいはん)」という言葉を初めて知りました。その意味は『人の先頭に立って物事を行い(率先)、模範を示すこと(垂範)。』とあります。端的にいうと「背中を見せる」といったことなのでしょうかね。少なくとも私はそのように解釈しております。

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「率先垂範」にしても「背中を見せる」にしても、ネットで検索すると関連する記事が山ほど出てきます。

どれもこれもごもっともな事が書かれており、参考にはなるのですが、山口周さんの「外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント」で書かれていることが、私にとってはとりわけ印象的でした。

そこには以下のように書かれてありました。

率先垂範を「リーダーのあるべき姿」と誤解して、文字通り実行している人が多いのですが、残念ながら多くの研究は「率先垂範」によって、組織は活性化するどころか、むしろ停滞することを示しています。

もちろん、以上の結果は統計的な「傾向」に過ぎないので、どのような状況でも率先垂範すべきでない、ということではありません。

ポイントとなるのは、率先垂範を「リーダーの仕事」と捉えるかどうかになります。率先垂範自体がどうのこうのではないということです。

つまり、先頭に立って物事を成し遂げるというのがリーダーの仕事ではないとすると、ではそれは何なのか?

簡単に答えらる質問ではないとしつつも、間違いなく言えるのは、リーダーの仕事とは「目的を定めること」がその一つに含まれると書かれてありました。


営業の現場で起こりがちな、部下に仕事を教えない、教えられない、「見て覚えろ」というスタイルなどは論外として、率先垂範がリーダーの仕事として誤解を生みやすいというのは、結構私にとっては意外というか目から鱗が落ちるようでもありました。

「リーダーの仕事」と書いてしまうと、ちょっと引いてしまうのですが、営業マンの指導、管理職も言い換えれば「リーダーの仕事」になると思うので、管理職である私にとっても他人事と感じられず非常に参考になりました。

現場のことをいちいち気にするような管理職は、部下に「教え過ぎたり」「能力自慢」という勘違いした率先垂範をやってしまうのでしょう。

だからこそ、現場を「任せる」というスキルのようなものが「目的を定めること」なのかもしれませんね。


ちなみに、私が営業マンの指導を任されたとき、まず以下のことを徹底しました(2020年9月30日のエントリー「上司を選べないを痛感した話」より)。


 「何のためにうち会社が存在しているのか」

 「会社の目指す方向性」

 「仕事を進行するうえで忘れてはいけないこと」



今、改めてこれを読むとこれ自体が「目的を定めること」になっていたのかもしれません。





麻野耕司「THE TEAM 5つの法則」





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