数字は数字であってそれ以上でも以下でもない


厚生労働省が2022年1月27日発表した令和2年度衛生行政報告例を見ると理美容室、理美容師がいかに都市部に集中しているのかがよく分かります。以下は東京都の数字ですが、理美容室32515、理美容師数95503、1施設当たり従業員(技術者)数2.94、1施設当たり人口426、1従業者当たり人口145、となっています。

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都の理美容師1人当りの人口は145人


ちなみに、長崎県の数字は以下の通り。
理美容室4789、理美容師数8068、1施設当たり従業員(技術者)数1.68、1施設当たり人口279、1従業者当たり人口166


東京都と長崎県を比べても意味はありませんが、1従業者当たりの人口が僅かながら長崎県が多くなっています(誤差の範囲としか私には思えませんが)。

単純に日本の人口が減少傾向にあるにも関わらず、理美容室の店舗数は増加(実際に増加しているのは美容室であり理容室は減少、合計数字では増加)しているので、人(お客)を奪い合うのはわかりきった話です。

このような数字をそのまま真に受ける人もそう多くはないとは思いますが、大切なのは読み解くというか自分なりに分析していくことだと思います。

そもそも上記の数字一群は全て平均的なものでしょう(多分)。

東京のことはよくわかりませんが、長崎県の数字を考えると限りなく微妙な数字だなぁと。

長崎県としての数字は総合すると上記の数字なのでしょうが、長崎市単独となるとまるで違った数字になるはずです。そして、長崎市でも街といわれるものがいくつか点在しています。

こんなことをクドクド書かなくとも分かり切った話をしているだけなのですが、つまり、何を言いたいのかというと、地域性があるということ。そして、その地域性を考慮した戦い方(経営)をしなければ意味がないということ。

今ではあまり聞かなくなりましたが、長崎市で新規オープンの美容室が、東京で修行していた、〇〇有名店で働いていた、〇〇店で店長をしていた、というものを当時はよく聞いていたものです。

それから数年もすると、いつの間にかお店が無くなっているパターンはよくあることでした。

まあ、お客からすれば東京云々はどうでもいい話なので、話題にはなったとしても実際には満足のいくように仕上げてくれるかどうかです。

通用するとかしないとかを言いたいのではなく、戦い方(経営)が地域によって違うということ。くどいですが経営です。技術ではありません。

数字は参考にはなりますが、そのまま受け止めればそれ以上でもそれ以下でもありません。そこに、自分の解釈、分析、読み解きがなければ、数字に踊らさるだけではないかと思います。

毎日のコロナの感染者数の報告のように。





中室牧子・津川友介
「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法




河合雅司「未来を見る力(人口減少に負けない思考法)」





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