セールストーク自体には意味はない
最近、新しく入ったスタッフ向けにセールストークを考えています。会社で用意されたトークはあるのはあるのですが、実際の美容室の現場とは少しだけ乖離しているので現場でも話が通じるように多少は最適化しなければならないのが実情です。
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売りたいモノは決まっているわけで、それをいかに使いたい気持ちにもっていくのかがセールストークだとは思うのですが、改めてセールストークを考えると非常に冷静になるところがありました。
例えば、テレビショッピング。あれを最初から最後までちゃんと聞いたことがある、見たことがある人ならば分かると思いますが、多少でも自分の興味の抱くものであれば、欲しいかも、とは思うはずです。
正直なところ、テレビショッピングで取り扱うモノはどこにでもあるもので、どこからでも手に入るものです。
それでは、モノを紹介している話し手が、劇的に話し方が上手いかと問われれば、そんなことなどありません。ましてや引き込まれることもありません。
それでは、一体何が違うのか?どうして興味も抱き、多少でも欲しいと思えてしまうのか?
実は、ここの部分が営業とテレビショッピング、そして、接客とは大きく違うのです。
つまり、最初から話し手の話を聞ける状態にあるかどうか。
以前、私の学生時代の友人などに私の会社で取り扱う商品や講習会のことを説明したことがあります。友人に対してですから、説明といっても営業をかけるときのような態度をつくって云々ではなく、ただ淡々と説明するだけ。
それで結果はというと、殆どの友人から「それどこで買える?」「講習会にも参加してみたい」という反応でした。
つまりは、こういうことなのです。
知らない人からはモノを買うことも買おうとすることもしません。
私のことをよく知っている人間であれば、普通に話す内容、それも勧めるような内容ではなく、ただの説明だけでも買いたい、買おうとするものなのです。
間違いなく説明程度で相手に伝わらないようなモノ・サービスは、そもそもの需要がないのかもしれません。
誰がどのように聞いたとしてもある程度伝わるセールストークではなく、そもそものモノ・サービスが必要とされていなければ営業は成立しません。
私の会社は美容専売品を取り扱い、それは美容室にとっては必須のものばかりです。なので基本的には、美容室の必要とするものばかりなのです。
しかし、私のことなど知るはずもないので私からどれだけ丁寧に情熱的に説明されたところで、知らない人を突破できない限り営業で結果はついてきません。
ですから、営業では知らない人とうい壁をいかに取り除くことが出来るかが営業の上手い下手を区別するところともいえます。
前述したように私の友人に普通に話した内容でも買おうと思ってもらえるわけですから、セールストークをいくら考えても時間の無駄だと気付いたわけです。
だから、セールストークといっても普通に聞いて欲しいかも、という程度で全く問題がないということです。
それ以上に大切なのは、セールストークをいかに聞かせるか、というより聞かせる状態に持ち込むか、ということです。
要は、家でテレビショッピングを見ているぐらいに相手を無防備に出来るかどうかということですね。
「言葉の力」
髙田明「伝えることから始めよう」
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