美容室の利用率について思うこと


美容室経営者ではない私がいうのもなんですが、来店サイクルの長期化は美容室にとっては厄介な課題であり、当然ながら短期化したいところでしょう。あの手この手を駆使して美容室は取り組んでいるようですが、実際のところ苦戦している感じしか伝わってきません。

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どちらかといえば、美容室は来店サイクルよりも単価アップを試みるところが遥かに多いのではないでしょうか?単価アップによって来店サイクル長期化を帳消しにするような。

そもそもを考えてみると、髪を切る、髪を染める、といったことは病気の治療とは違い必要性がそこまでありません。つまり、生死には関わらないから。

なので、来店サイクルをコントロールすること自体が極めて無茶な話しなのかもしれません。

究極的には、利用者にとっては「自分が行きたいときに行く」なので来店サイクルをどうのこうのなど言われたくもないでしょう。

本来、自分で決める部分を他人に決められるのって嫌じゃありませんかね?(私は滅茶苦茶嫌でたまりませんが)

更に突っ込むと、美容室を利用するとかしないとかも利用者が決めることです。

イノベーター理論ではありませんが、ラガードの部分をどうのこうのするのって無駄でしかありません。


理美容店の女性利用率 2年で2.8ポイント下がる

NBBAサロンユーザー調査2022年
女性の理美容店への利用率が低下している。年に1回も利用しない女性が増え、2021年は13.6%だった。

全国理美容製造者協会(NBBA)が2022年4月に発表したサロンユーザー調査2022年(2021年調査)による。
これまでの調査は15歳から69歳女性が対象だったが、今回は15歳から79歳と人口が多い高齢層まで拡大した。

年1回以上の利用した利用率は、2021年は86.4%になる。
従来の15歳から69歳女性に限ると87.1%になる。同調査から利用率の推移(グラフ参照)をみると2016年から2019年は横ばいだったが、コロナ禍の2020年はマイナス1.2ポイント下がり88.7%に、さらに昨年は1.6ポイント下がった。2年間で2.8ポイントと大きく落ち込んだことになる。コロナによる一過性のものと考えられるが、利用率の低下は理美容サロン業界の市場規模を押し下げる。

女性の利用率の推移(%)
2014年:92.1
2015年:91.4
2016年:89.8
2017年:89.7
2018年:89.6
2019年:89.9
2020年:88.7
2021年:87.1

利用率は年代によって差があり、15歳-19歳は90.9%、70代は83.1%だった。しかし年間の利用回数は15歳-19歳が3.2回なのに対し、70代は5.4回だった。(平均の利用回数は4.3回)
高齢になるほど利用率は下がるが、利用回数は増える傾向にある。

同調査では、1回も利用しない13.6%の女性668万人が仮に年5000円を支払うとすると、業界全体で330億円の売上規模拡大につながる、と試算している。


以上引用。


記事中の同調査では、1回も利用しない13.6%の女性668万人が仮に年5000円を支払うとすると、業界全体で330億円の売上規模拡大につながる、と試算している。が、私からすればピントがズレている典型のように思えてします。

現時点で美容室を利用していない人、利用できなくなった人、利用しなくなった人が、利用することはほぼないでしょう。

美容室にとって、ホントに取り組むべきというか考えるべきは「1回も利用しない人」が今後も増えることを前提にすることなのではないでしょうかね。

あっちを向いている人をこっちに振り向かせる努力をするよりも、こっちを振り向いている人の角度を調整する努力をする方が現実的かと思うのです。

だけど人って面白いのが、現実に出来る努力にはそこまで取り組まない、というところ。やっても無駄と分かっている方に半ば意図的に取り組む人が多いようにも見えてしまう。

物事の本質が見えていないようで見えているわけで、見てみないフリをしている、というところでしょうか?





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