顧客の意見に耳を傾けるとはいうものの
営業マンは、顧客と直接接点を持つことができるので、顧客やユーザーが自社の商品に対してどんな感想を持ち、どの部分に不満を感じているのかといった反応をダイレクトに知ることが出来ます。一言でいえば、フィードバックということなんですが、その際に気を付けなければならないのが、出来るだけ多くの顧客の反応に触れることだと思います。
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たった一人の顧客の意見を聞いて全てを判断する人(営業マン)は流石にいないとは思いますが、例えば、優良顧客とでもいうのでしょうか、そのような位置づけの方からの意見も有難いのですが、それよりも付かず離れずぐらいの顧客の意見にはもっと耳を傾けるべきだと思います。
事業継承問題で揺れている私の会社なのですが、まあ顧客にとってみれば今までの商品が安定供給されれば取り敢えず問題はないのでしょうけれど、やはり優良顧客ともなるとこれからの会社の在り方にも株主でもないのに口を出してくるわけです。
もちろん、よかれと思って口を出してくれているのは十分に分かっています。
ただ、優良顧客の殆どが、今後の会社の在り方や今までどのようにやってきたかという会社の在り方といったものに関して、大体が“同じようなこと”しか言わない。言えない?
そのような意見に対して、私自身「そうだよなぁ」と思う反面、「ホントにそうだろうか?」という考えに陥ります。
そこで付かず離れず的な顧客の声を大事にしたいわけです。
やっぱり優良顧客とは異なる意見が出てくる。客観的といえばそれまでですが、なんというのでしょうか、付かず離れず的な顧客は、私の会社の商品に対して、道具(材料)として良いから使っているというスタンスをとっている。
滅茶苦茶当たり前なんですが、あくまでも商品にお金を出しているという感覚。
ところが、優良顧客ともなると商品を支えているのは私たちという感覚というか意識がアリアリと伝わってくる。それはどちらかというとファンの感覚に近い。
一時期は、ファンをいかに獲得するかみたいなことも考えたこともあったのですが、あくまでも商売をやっていてビジネスをやっているわけです。
ファン獲得の戦略は全く否定されるものではありませんが、同時にファンの意見によって身動きが取れなくなるケースだってあり得る。
私の会社では、創業者が全面に“出すぎ”て優良顧客の一部がファン化している。
ビジネスには、商売という意味と感情が入らないという意味があるといいます。
ちょっとばかり、私の会社に対しても、そして商品に対しても顧客から感情が入りすぎている意見が多い。もちろん、それ自体は本当に有難いことですが、全てはバランスの問題です。
しかし、最も厄介なのは、自分自身が顧客以上に感情に踊らされているところなのかもしれません。そして、最もコアなファンなのかもしれません。
マルクス・ガブリエル「わかりあえない他者と生きる」
東浩紀「ゲンロン戦記」
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