髪の毛は伸びるものですが我慢もできるもの
美容業界では言わずと知れたビューティガレージですが、円安や原材料・輸送費の上昇が起きるなか、売上高、利益ともに前年実績を2割ちかく上回ったとのこと(2022年4月期連結決算)。その一方で、Ash、NYNY、チョキペタなどの美容室を関東・関西で約330店舗展開するアルテ・サロン・ホールディングスが、2022年6月7日をもって上場廃止。
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但し、アルテ・サロン・ホールディングスは業績好調。
美容室のメニュー価格の二極化、シェアサロンや業務委託美容室の台頭、従業員のいないひとり美容室の増加など、社会や業界の急激な変化を踏まえ、抜本的な経営改革に着手するという理由などで上場廃止を選択。
『回復遅れる美容系サービス』
4月の家計調査
総務省が2022年6月7日発表した4月の家計調査によると、美容系サービスへの支出金額は前月比マイナスだった。
コロナ第6波の影響が大きい。
前年同月比は消費支出はプラスだったが、美容系サービス支出はカット代を除いてマイナスだった。美容系サービスのコロナからの回復はやや遅い。
2022年4月の家計調査/支出金額ベース
項目 : 前月比 : 前年同月比
消費支出 : -0.9 : 1.2
理髪料 : -2.1 : -7.2
パーマネント代 : -19.8 : -17.7
カット代 : -12.5 : 1.3
その他の理美容料金 : -9.3 : -6.0
また、支出金額を指数化(2020年=100)した6月移動平均は、消費支出は回復傾向にあるが美容系サービス支出は回復が鈍い。また昨年回復が著しかった理髪料が低迷している。
以上引用。
最近では、Amazon「プロフェッショナル・ビューティーストア」の話題もさっぱり聞かれなくなり、どうやらネット上ではビューティガレージが圧倒的強さを見せつけているようですね。先行者利益とでもいうのでしょうか。
さて、記事にもあるように美容室の方は厳しい戦いを強いられているようです。
依然として値上げのニュースが後を絶たないわけですが、「消費を減らしても髪の毛は伸びる」というような内容のツイートをしている美容室がありましたが、まあ、だからカットには来店するだろうってことなんでしょうけれど。
そう話は単純ではないでしょうね。髪は伸びるけど我慢できるわけですから。しかも全体として可処分所得が増えているわけではないので、何を消費から減らしていくかを考えている人が圧倒的に多いように思います。
ということで、一段と来店サイクルの長期化が予想されます。
マルクス・ガブリエル「わかりあえない他者と生きる」
東浩紀「ゲンロン戦記」
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