値上げの案内をする側とされる側
先日、日銀の黒田東彦総裁が講演で、食品などの値上げが相次ぐ中で「家計の値上げ許容度は高まっている」と発言に対して、国会で批判が集中したことを受け、「家計が自主的に値上げを受け入れているという趣旨ではなかった」として謝罪に追い込まれました。
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黒田総裁の講演内容を全て確認したわけではないので、批判を受けた発言の趣旨がどうだったかは私にはよくわかりませんが、折角謝罪もしたのに、今度は、謝罪の仕方にも批判する人なんかも出てきたりして、世の中の空気感というか閉塞感を私は感じずにはいられませんでした。
さて、値上げといえば私の会社(美容メーカー)の商品(美容室専売品である店販から美容材料も含めて)も今回、値上げに踏み切りました。
現場に赴き、値上げの案内というか説明というか、日々そのような対応に追われています。そんな営業マンばかりなんでしょうかね?
私は立場的に値上げの案内をする側で、値上げの話を快く聞いてくれる人なんかもちろんいません。
正直に白状すれば、値上げの案内など出来ればやりたくありません。だから、「(案内をする)私の身にもなってくれよ」と相手に対して思うばかりなのですが、とはいえ、ふとした瞬間に値上げの案内をされる側も中々厳しいだろうなぁと。
何故なら、された側の先にはお客さんの存在があり、そのお客さんに私と同じように説明をしなければならない。今まで通り買ってくれるかどうかも分からない。これは私にしても同じことで、余程の商品力がない限り、今回の値上げにより買い控えもさることながら、買い替えをした人もいるでしょう。
美容室専売品の店販など世の中には星の数ほどあるわけですから、値上げが切っ掛けとなり買う買わない、買い替えを考えるのは至極当然ですから。
値上げの案内をする側、される側もお互いが色んな思惑があって、不安は募るばかりです。
基本的に人間は、自分のことで頭が一杯なわけで、自分の生活、仕事のことで一杯一杯なんです。
でも、そんな一杯一杯である人間を一人でも多く巻き込んでいくのが商売なわけですから、だからこそ「いかに他人の利益に敏感」であるかがものを言うのだと思います。
ということで、改めて相手の立場というか気持ちを想像して営業をしてみようと思います。
マルクス・ガブリエル「わかりあえない他者と生きる」
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