いつの間にか変わっている職場環境に何を思う
2019年4月より大企業で残業規制が適用され(翌年4月より中小企業適用)、2020年4月より大企業で同一労働同一賃金が適用され、働き方改革関連の制度改正が進められました(最近では、「ジョブ型」への法改正が検討されているようですが)。雇う側からすると、雇うことで何かしらのインセンティブがあれば雇用を続けるのでしょうが、実際のところインセンティブどころかリスクばかり高くなっているような気がします。
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私はあくまでも”雇われる”側の人間なので雇う側の気持ちはよく分からないのが本音なのですが、ただ最近の雇用環境の改善?を受けて雇われる側、つまり、働く側の人間はどうのような心境なのだろうか、もっといえば、これから社会に飛び込んでくる若い世代は何を思うのでしょうか。そして、現時点で既に働いている若い世代は一体何を思い会社で日々を過しているのでしょうか。
『若手の離職リスクを高める「いい上司ばかり」の職場。“何者かになりたい若者”が求める条件とは』
「良い上司や先輩ばかりでありがたい、感謝しかない……」
「理不尽な指導なんて受けたことも見たこともないですね……」
若手社会人がこんな話をしたあとに決まって、「でも……」と現在の職場で働き続けることへの強い不安を口にするのを何度も何度も見てきた。前回の寄稿「『ゆるい大企業』を去る若手たち。ホワイトすぎて離職?」では、残業時間が減り、ハラスメント防止も進むなど、労働環境が急速に改善しているにも関わらず、若手社員が「成長したい」などの思いから離職する現状を考察した。「職場がきつくて辞める」若手と同様に、「職場がゆるくて辞める」若手が存在しているのだ。では若手が最大限活躍できる職場とは、どんな職場なのか。(後略)
以上引用。
ちょっとばかり長めの記事ですが、読んでみるとなるほどなぁと思わずにはいられませんでした。
ユルイ職場でもキツイ職場でも同じスコアだった・・・みたいな。
なんとも皮肉ですね。
私の会社でも2020年から働き方改革とやらで、ようやく週休二日制となりました。
今の会社には、もう20年以上お世話になっておりますが、それ以前は、休みは日曜日だけ。その休みも月一は出社するのが当たり前となっていて、火曜日から金曜日までは大概美容室で臨店が入っているので定時に終わることなどありませんでした。
そして、そして、パワハラまがいはほぼ日常的という。
そんな感じで20年程働いていたわけですが、もちろん「休みが少ない」といったことは思ってもいたし、上司に対して「理不尽過ぎる」とも思ってもしたし、とはいえ、「こんなもんだろ」っていう感じもあって、なんとなく今に至るといったところでしょうか。
ただ、そのおかげでというのはおかしいのかもしれませんが、色々と仕事を覚えられたのはあります。出来るようにもなったし。
仕事が出来るとか出来ない、といっても、所詮は場数というか、つまり、質より量なわけで、来る日も来る日もどこかの美容室で臨店をやっていれば自然と上手くなります。
その量をこなすには時間が必要で、ところが、冒頭に書いたように「働きすぎはダメよ」ってことになっているわけでございまして。
上昇志向(成長したい)のある若手社員からすればなんとも消化不良というか不満が残るというか持て余すというか。
私の場合は、上昇志向をもって仕事をしたわけではなく、たまたま職場環境(今でいえばブラックというやつ)がそうだったというだけで、その環境で仕事が出来たのでいつの間にか仕事を覚えることも出来ただけなのですが、そのような状況を今ではやりたくてもやれないというのは、上昇志向のある若手社員にとってはなんとも辛いものだなぁと思う次第です。
長い時間働けばいいというわけではありませんが、仕事を覚えるのには時間がかかるし、少しばかり?の理不尽も経験しなければ他人の気持ちを理解できないのも事実だと思う私です。
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