ライフ・シフト


「2007年にアメリカ、イタリア、フランス、カナダなどの先進国で
 生まれた子供の半数が104歳まで生き、日本で生まれた子供の半数
 が107歳まで生きる、とされている。」


上記はご存知の方も多いと思いますが、ロンドン・ビジネススクー
ルのリンダ・グラットン教授とアンドリュー・スコット教授の共著
「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」から紹介されている内
容です。

現在20歳の人は100歳以上、現在40歳の人は95歳以上、現在60歳の
人は90歳以上生きる確率が半分以上もある、とも言っています。

いやいや、驚きですね。なんとなくですが、今からの子供達って、
あんまり長生きしないのかなぁ~なんてイメージだけで思っていま
したが、よくよく考えるとそんなわけないですもんね。

あえて冷静に考えなくても、ちょっと考えてみると、健康に関する
啓蒙キャンペーン、テクノロジーの進歩、病気の早期発見、治療法
の向上などもあり、人間の寿命はずっと戦後から特に延び続けてき
たわけです。

で、このままのペースでいけば、今、20代30代の人の寿命は100歳
をゆうに超えていくというのが、リンダ・グラットン教授らが明ら
かにした事実なのです。

国が発表している2015年の日本人の平均寿命は、男性が80.79歳、女
性が87.05歳です。それが、2007年生まれの子供の半数が107歳まで
生きるとすれば、この平均寿命と20年以上も開きがあるわけです。

この平均寿命というのが面白いもので、計算の仕方が2通りあると
いうのです。

「ライフ・シフト」で紹介されているデータは、これまでの人間の
長寿命化の速度から予測される今後の長寿命化を計算に入れた「コ
ーホート平均寿命」なのに対し、国が発表している平均寿命は、今
後の長寿命化をいっさい計算に入れていない「ピリオド平均寿命」
というものです。

ということで、20年以上も開きがあるし、2007年生まれの子供の半
数が107歳まで生きると言っているのです。

ここ10年から20年の間に、定年年齢が引きあがってきたように思え
ます。定年年齢は企業によって異なると思いますが、以前なら「人
生80年」とか言ってたわけですから、60歳で定年退職するのがちょ
うどよかったのかもしれません。

ですが、これからは100歳以上生きるというのが当たり前となって
くるわけで・・・となると、定年退職した後の生活が、仕事した期
間とあまり変わらないことも有りうるのです。

定年退職後の余命を20年と考えていたのが、倍の40年に考えを改め
る必要が出てきたというわけです。

となると、老後なんて言葉は死語になるでしょう。引退という考え
方もなくなるのかもです。かといって、一生働くことも体と相談し
ないといけないでしょう。

必要なものが、そこから見えてくると思います。

おカネはともかくとして、私としては、働ける“体”そして“健康”
を優先的に考えなければならないと考えています。

30代以降、多くの人は体力が落ちていくし、成長が老化に変わって
いく。ホリエモンではないけれど、24時間「長時間労働」から50年
「長期間労働」へ時代は、刻々と変化しているわけです。

私には、老後も安泰なくらいの資金があるはずもないので、一生楽
しく働けるように、予防医療・医学に注力を注ぎたいと考えており
ます。

「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略




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