最近よく目にする「静かな退職」で思うこと


米国で「静かな退職(Quiet quitting)」と呼ばれる考え方が広がっている。実際に仕事を辞めるわけではなく、必要最低限の業務はこなすものの、仕事への熱意が低く会社への帰属意識も薄い会社員を指す。米調査会社ギャラップが6日公表した調査によると、こうした従業員の割合が半数以上を占めた。在宅勤務の広がりで、会社とのつながりが薄くなったことが背景にある。
米で広がる「静かな退職」労働者の半数、熱意低く』より

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労働者は「静かな退職」ではなく「給料に応じた労働」だと思っている


やっぱりポイントは、「米国で・・・」というところ!?

最近やたらと私の目に飛び込んできていた「静かな退職」という言葉。

その意味するところは、実際の退職とは違い、会社は辞めないものの自分の重点・最優先を仕事には置かないという考え方を指すようです。

自分の仕事に真剣に本気になりすぎない、考えすぎない態度や気持ち、といったところでしょうか。

「仕事を辞めない」と「仕事をしないわけではない」という点を考えれば、上記の記事タイトルにもあるように「静かな退職」というよりは「給料に応じた労働」と捉えた方がしっくりくるような。

そうした背景には、以下の記事が参考になるようです。

「静かな退職」やリモートワークの増加で米国の小売業で人手不足


今の若い世代は当然知らないわけですが、テレビコマーシャルで「24時間働けますか?」という文言が踊っていた時代を知っている団塊ジュニア世代である私としては、「静かな退職」が分かるような分からないような。

今の会社では、「仕事イコール命がけでやるもの」という感じだったので、もちろん数年前からそのノリはかなり薄れましたが、仕事に対する捉え方、取り組み方は私自身「静かな退職」とは異なるように思えるのですが、それも微妙な感じだと最近はつくづく思うようになりました。

人類は、「長寿と繁栄」という点で進化を遂げたらしく、そこには、幸福やら意義ある人生みたいなものは全くなかったようです。

ところが、最近やたらと「幸福な人生を送るには」「意義ある人生とは何か」みたいなものが多いようで、それにちなんだ研究も行われているようです。

ある研究では、意義のある人生を与えてくれる活動トップ10の中には仕事は入っておらず、むしろ意義の低い活動になるそうです。
参考『あなたに意義のある人生を与えてくれる活動トップ10

ここに関しては、いくら研究したところで答えは出ないわけで、ありふれた言い方をすれば自分で答えを探すしかないわけですね。

人生が長くなった分だけ余計に考えなければならないことが多くなったように思います。遥か昔には、人生の意義とか幸福とかすら考えることなく死んでいってわけで、ここ数年の長寿化とテクノロジーの進化の組み合わせによる問題のひとつが自分自身の人生との向き合い方だったりするんでしょうね。

向き合いたくもないけど・・・





スティーブン・ジョンソン「EXTRA LIFE なぜ100年で寿命が54歳も延びたのか」




アンデシュ・ハンセン「ストレス脳」





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