助け合いといいながら自己責任


台風といえば九州のイメージでしたが、最近は全国的に台風が来るようになっています。長崎在住の私からすると平成3年(1991年)の台風19号の被害が大きかったことを今でも覚えております。長崎市内は屋根瓦が飛んでしまいあちこちで応急処置としてブルーシートで覆っていた風景を思い出します。

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あの時は確か市内では2日間ほど停電でした。それ以来、台風によって大規模停電は幸いにも起こっておりません。こんなことを書いている間にも長崎に台風14号が上陸するようですが。

さて、私が子供の頃は台風によって休校になることはなかったように思います。あっても早めに帰るとか。

でも最近は、大事をとってなのか責任逃れなのかはよくわかりませんが、直ぐに休校になるようですね。


「台風来るから気を付けて出社を」…災害時に出社強制する上司 「ブラック企業」化する要因と防止策

秋は台風などによる自然災害が起きやすい時季です。これだけひどい災害の報道がなされてきても、今も台風接近の際にも出社を要請する企業があり、SNS上でいわゆる「ブラック企業」だと糾弾されています。こうした企業や管理職はどういう思考をし、リスク管理をどう考えているのでしょうか。

「自分たちだけは大丈夫」の心理
台風時の出社強制は批判されるべきですが、一方で専門家の話によると、日本でも欧米でも、災害に備えて避難の指示や命令が発令されても、避難する人々の割合が50%を超えることはほとんどないそうです。つまり、最終的に事故が生じると報道などで非難されますが、それ以外にも「無事故でよかったものの、危険な出社」等をしているところは、多々ありそうです。多くの人が危ない状況の中でもいつも通りのことをそのままし続けようとする背景には、多少の異常事態が起こっても、それを正常の範囲内として捉え、心を平静に保とうとする働きがあります。これを「正常性バイアス」(normalcy bias)と言います。(後略)


以上引用。


さて、会社はどうなんでしょうか?会社自体を休みにしてしまうところは流石に少ないような気もしますが。かといって出社を強制するのは違うでしょう。

記事の中で私が少しだけ違和感を覚えたのは「自分の身は自分で守る」の部分。これと同じような文脈が「自己責任」でしょうか!?

言いたいことはよくわかるのですが、ただ大前提として、人は一人では生きることは出来ません。しかも、一人の力で台風といった災害に立ち向かうことなど不可能です。

台風といった災害に立ち向かうのは、一人の人間のソフト対策などたかが知れています。本質的には、ハード対策がどれだけなされているかといったものでしょう。

出社を強制する上司がいる問題ですが、それはハード対策がしっかりとれている場所では台風や災害の被害をリアルに感じることができないからそんな寝言が言えるだけなのでしょう。

長崎市でもまだまだ木造建築は普通にあって台風などによって被害を受けているところはあります。

それに対して「そんなところに住むからだ」という人もいるようですが、それは自己責任を助長しているだけを気づいていない人も多いような。台風に限らず災害はどこでどのような被害に遭うかは誰にも分かりません。

平時からの避難訓練や防災意識が大切だ、という文脈ではなく、いい加減ハード対策をちゃんとやってくれないかなと思う次第です。





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