寿命が延びた理由


著書「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」でも紹介されてい
るように、今後、人間の寿命は益々延びていくということでした。
2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳まで生きる、とされて
いるわけです。


ところで、寿命が延びた要因はとは何なのでしょうか?一般的に耳
にするのは、所謂「医療の進歩」ですね。しかし、実際はそんな単
純なものではないようです。

以下に「ライフ・シフト」から引用します。

(引用)
平均寿命の上昇には、健康、栄養、医療、教育、テクノロジー、衛
生、所得といった多分野における状況の改善が関係している。どの
要因の影響がもっとも大きいかについて、人口学者の見方は一様で
はないが、専門家の共通認識に最も近いのはサミュエル・プレスト
ンの研究だろう。プレストンの推計によれば、所得の上昇と栄養状
況の改善が平均寿命上昇の要因の約25%を占めているが、大きな要
因としては、感染症の媒介生物の駆除、医薬品、予防接種といった
公衆衛生関連のイノベーションが挙げられるという。啓蒙活動が果
たした役割も大きかった。例えば、喫煙と寿命の関係についての啓
蒙キャンペーンは大きな効果をもった。


寿命上昇のキーワードとして、「健康、栄養、医療、教育、テクノ
ロジー、衛生、所得」が挙げられています。

どれか一つだけということでは、ないということです。所得の上昇
は、経済成長を伴うわけなので、所得が増えれば、食べれるモノが
変化してきます。つまり、より栄養価の高いもの。

経済成長すると、公衆衛生のイノベーションのみならず、整備も充
実していきます。しかも、住居もかなり改善されていきました。住
居も隙間風の入らない暖かい住宅が今では当たり前でしょう。

ちなみにですが、日本のみで戦後寿命が延びた理由は以下のように
なるそうです。

・経済成長により一人当たりの平均所得が上昇した
 それにより、栄養価の高い食事
 隙間風の入らない住宅等々

・医学の進歩
 医療器具、医薬品、予防接種等々

・国民全体をカバーする皆保険の成立(1961年)
 高齢者になって経済的理由によって
 受療を抑制する必要が小さくなった

大きく分けると3つのようですが、この3つと同時に改善されてい
ったことがあるのです。それが、乳児死亡率も低下していったとい
うことです。

ということで、寿命がどんどん延びていったというわけですね。

「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略




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