ファストサロン
モノ・サービスの在り方もドンドン変化していきますが、もちろん、
その売り方もドンドン変化しています。現在であれば、よく耳にす
るのが、“サブスクリプション・サービス”です。所謂、定額制と
いうやつですね。音楽配信サービスで日本でも導入されているよう
で、今後の動向が気になるところです。
音楽配信は、海外ではサブスクリプションで行っているようですが、
日本はこれからってとこなんでしょうか?動画については、サブス
クリプションが定着している感じですがね。
さて、売り方に注目するということで、以下の記事を目にしました。
美容業界に革新”ファストサロン”とは
https://blogos.com/article/347449/
記事を読んでもらえば、わかりますが、とある東京渋谷にある
“ALBUM”という美容室の営業展開について書かれているのですが、
私の感想としては、「20代をターゲットにSNSを使った低価格サロ
ン」と言った印象でした。
まず、記事から以下を抜粋しますね。
渋谷にあるALBUMという美容室である。ここを選んだ理由はオンラ
イン口コミサイトで6400件という口コミ数だったからだ。最激戦区
で圧倒的1位である。期待を膨らませて向かったわけだが、結果は
期待を超え、目から鱗の連続だった。公式インスタグラムのフォロ
ワーは36万4000人。スタジオのような一角で行われる顧客のビフォ
ー・アフターの写真撮影、オンラインアプリで作成されるカルテは
アプリで共有、帰宅後に交わす担当者とのメッセージ、毎日更新さ
れる最新ヘアーやメイクの動画。この写真付きのカルテより、次回
は的確なカット、カラーをオーダーできるだけでなく、自身のヘア
スタイルの変遷も蓄積されて行く。極め付けは、カットとシャンプ
ーで3000円という低価格だった。
カットとシャンプーで3000円です。スタッフが何人いるかは、わか
りませんが、数をこなすということを考えるとこの価格でいいので
しょう。
東京渋谷という場所を考えると、安いでしょう。公式インスタグラ
ムのフォロワーは36万4000人とありますが、ここは、徹底してやっ
てるんだと感心しました。
SNSをやってるお店は、山ほどあるでしょうが、どこも徹底してや
ってません。単純に、更新の量が少なすぎるだけです。この店舗を
きっちりと取り組んでいるのでしょう。
また、興味深いなと思った部分を以下に抜粋します。
この、斬新な美容室の代表は『価格.com』や『食べログ』を運営す
る『カカクコム』の創業者、槙野光昭氏であることは後日知った。
28歳で会社を売却し、一線を退いていた彼が十数年の時を経て美容
業界に進出したのだ。彼が目指すのは「最新トレンドヘアーを毎月
通える価格で提供する“ファストサロン”」だ。
創業者が美容師さんでなないのです。しかも、コンセプトを「最新
トレンドヘアーを毎月通える価格で提供する“ファストサロン”」
としているところです。
横文字が多くてよくわかりませんが、簡単に考えると、周期来店率
を上げるということです。つまり、単価が上がらないので、来店率
でカバーするという考えですね。
やってることは、すごく単純です。ですが、そこに“ここの美容室
はこういう形で展開します”と明確に発信している。
美容室の集客は、所詮は“口コミ”に勝るものはありません。そこ
で、今という時代に合わせてSNSを駆使しているということです。
つまりは、経営をヤル上でヤルベキ事をきっちりとやっているわけ
ですね。
更に、注目した部分を以下に抜粋します。
SNSマーケティングに特化し、社員教育の一環にインスタ活用を設
けているという。会社説明会までもインスタライブで実施する。地
方に住む人も、時間がない人も誰でも説明会に参加でき、SNSに強
い学生のリクルートにも役立つ。また、学生側は実際に働いている
美容師の人柄や職場の雰囲気もインスタを通して事前に知ることが
でき、入社後のギャップが起きずらい。まさにSNS世代のハートを
掴むプロモーションだ。新卒採用の初月給は22万7000円という美容
業界ではかなりの高水準を実現している。美容業界は「仕事がきつ
い」、「給与水準が低い」という理由から離職率も高い。ALBUMは
そんな美容業界に風穴を開け第一線を走り続けている。
20代のお客がターゲットは、私の勝手な想像ですが、ここで大事な
のが、美容室で働くスタッフへのアプローチは見事だなと思いまし
た。
お客よりも、スタッフが中々集まらない美容室が多いので、この取
り組みは参考にすべきだと思いますね。
“今の若い子”といってしまいますが、“給料が良い悪い”や“お
金”では、動かない子たちなんですね。その若者の価値の基準を捉
えないと、人は集まらないでしょう。
現状、大型低料金チェーン店にしろヘアカラー専門店にしろ、かな
りの人手不足ですから、どうやって人を引っ張ってくるんでしょう
かね?
今回の美容室は、私的には、あくまでも売り方のアプローチを考え
たと捉えています。つまり何が言いたいかと言うと、美容室の技術
のニーズを掘り下げたというわけではないということです。
技術に対するニーズの変化が起きている以上は、カット、カラー、
パーマだけでは、限界がきているということです。どんなニーズが
あって、それを売れるように取り組んで行く必要があると考えてい
ます。
そうしなければ、形だけかもしれませんが、簡単にマネされやすい
ので、差別化が思うようにできないと思います。
まあ、この辺は別の機会に改めて書きたいと思います。
今月お勧めの一冊。西野亮廣さんの「新世界」です。
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