スマートサロン事業に何を思う
3年ぶり開催の長崎ランタンフェスティバルが賑わいを見せております。10年に一度の寒波襲来とかなんとかいっておりましたが、先週末はかなりの人だかりができていたようです。観光関連、飲食関連の方々は、久しぶりの仕事の感触をさぞ味わっているのではないでしょうか。
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コロナの5類移行日も決まり、コロナパンデミックも取り敢えず一区切りがつきそうです。しかしながら、かつて(コロナ前)のような人の動きであったり思惑であったりするのが戻ることは考えにくく、やなり、コロナを経ての世の中の在り方に沿って働き方、生き方を再設定する必要があるかと思います。
『2023年の国内旅行者 コロナ禍前の9割まで回復と予測 JTB』
このような記事を見かけますが、売り上げの回復はもちろん大切なことです。とはいえ、ただ回復すればいいのかというとそう単純な話ではないでしょう。
各業界で抱えていた課題、つまり、潜在的な課題がコロナによって顕在化しただけの話なので、売り上げ回復は、課題解決とセットであるべきでしょう。
『ミルボン「スマートサロン」、リアル×デジタルで購入体験の価値向上 1号店はMINX渋谷』
ミルボンは、リアルとデジタルを融合し、美容室における新たなヘアケア購入体験を提供する「Smart Salon(スマートサロン)事業」を立ち上げた。美容室との協働プロジェクトとしており、1号店となる「MINX Shibuya Smart Salon」が2023年1月21日にオープン。その前日には、ミルボンの佐藤龍二社長、MINX worldの高橋マサトモ会長による記者会見が開かれた。
全国に約20万軒存在する美容室。その特性は、必ずリアルでの接点があること。定期的に訪れ、一定時間滞在する必要がある美容室という“場”の可能性は、デジタル化が進むほど注目されている。少子高齢化やセルフケア思考の高まりによって、顧客の店販購入は美容室にとって重要な収入源となっている。矢野経済研究所の調べによると、国内のヘアケア市場は、コロナ禍の影響を受けた2020年を除き拡大傾向にあり、今後も成長が見込まれる。(後略)
以上引用。
美容室の課題は、なんといってもその店舗数。そして、技術の安売り。最後に来店サイクルの長期化。もちろん、人不足などもあったり諸々は数え切れずあります。
日本の人口構造(長寿化、少子高齢、減少)の変化とテクノロジーの進化による組み合わせによる社会問題と、どのように向き合っていくかは、何も美容業界に限らず全ての産業が直面している課題です。
美容室の場合は、店舗ビジネスであり、そして、あくまでも人がやる仕事です。既存の美容の技術が(カットマシーンはあるものの)テクノロジーに置き換わることは考えにくく、今後も人がやり続けるでしょう。
しかし、美容の技術は人がやるからこそ価値があるものとも考えにくく、その店舗数の多さが証明するように、既に、技術の質ではなく店舗(そこで働く人)の価値の勝負に移行していることに気づけない美容室は厳しい戦いとなっていくはずです。
コロナ以前から来店サイクルの長期化問題はあり、コロナによってさらに長期化となった美容室ですが、それが再びコロナ前のような来店サイクルとなるのでしょうか?
となると必然的に、今回の「スマートサロン事業」のようなモデルを美容室は採用するしか選択肢はないのかなと。
山本康正「次のテクノロジーで世界はどう変わるのか」
望月智之「買い物ゼロ秒時代の未来地図―2025年、人は「買い物」をしなくなる〈生活者編〉」
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