美容室の2極化進む!?


お客が美容室を利用する際に決め手にしているものは、何でしょう
か?最近では、やりはクーポンを利用できるか否かが決め手になっ
ているようです。


美容室へ行くのにホットペッパーなどの無料配布の雑誌に掲載され
たクーポン割引を利用する女性は少なくないようです。

実際のお客の声として「お店による技術の違いがよくわからないの
で、いつもクーポンの使えるお店を選んでいる」という意見が多い
ようです。

更には以下のようなお客もいるとか・・・
「同じお店のクーポンは一度しか使えず、自宅沿線のお店はほぼ回
ったので、これからは少し離れたところのお店に行くことにして
います」

凄いですね。徹底しています。サロン選びを技術やそこで働く人で
はなく、価格・値段で選択しているわけです。

この流れはもちろん以前からありましたが、ここ数年の間にかなり
定着しているようです。

この流れになった理由はというと、二つの側面があると思うのです。
一つには、美容室の在り方。もう一つが、日本の経済状況です。

美容室の在り方についての記事が下記になります。

年収1000万円の富裕層か、激安クーポンか
過去最多の倒産で美容室の2極化進む

https://dot.asahi.com/wa/2018122800069.html?page=1

記事を読んだ感想ですが、現場で働く一個人としては、“何をいま
さら”って感じですね。

この流れは、10年程前からであり、美容室の2極化は、5年程前か
ら予想していました。

記事中にもありますが、「消費者の節約志向」とありますが、日本
経済は今、デフレなんですね。もう何年も前からね。それこそ、
1997年からGDPは、ほぼ横バイなわけです。

経済成長しておらず、実質賃金も実質消費も落ち込んでいるので、
消費者が節約志向になっていくのは当然です。

なので、ヘアカラー専門店が出来始めた2008年くらいから、一般サ
ロンのお客が、そっちに流れていくのは、当然のでした。

技術的な相違が感覚として分からなければ、お客は価格・値段が安
い方へと流れていきます。

記事中に『最近の消費者は節約志向が一段と強く、10分のカットで
1000円のQBハウスや白髪染め専門の激安サロンなど超激安店に流
れていると業界関係者はいう』とありますが、その通りです。

てか、この業界関係者はどんだけ遅いんだって感じですがね。

更に、美容室の最大の売りである“パーマのニーズ”が落ち込んだ
ことが最大の要因です。

美容室ってパーマ屋って言っていたくらいに、1990年代前半までは、
パーマ客が多かったんです。それが、いつの間にか、カットが売り
みたいになってきていているわけです。

つまり、一つのニーズの力が強すぎたので、何にも考えなくなった
っていうのが本当のところと私は考えております。

で、考えるのが面倒だから、もっともやってはナラヌ“値下げ”を
やってしまったわけです。

本来ならば、ニーズの変化をとらえて、そのニーズに合った技術を
提供することをやらなくてはいけなかったのに。

そして忘れてはいけないのが、わざわざ美容室に出向く人ばかりで
はなくて、“自宅”で済ませる人が増えているわけです。

ヘアカラーなんていうのは、10人染めている人がいるとして、美容
室で染めている人なんて、1人か2人くらいです。

こういう現状を、考えればわかるのに
『美容室の経営は年収1000万円以上の顧客層を獲得できるかがポイ
 ントになるというのは、日本美容協会の吉田房子代表理事』
「年収が1000万円を下回る層では購買力や美意識が全体的に低下し
 ており、定期的に美容にお金をかけるのが難しくなっています。
 洋服もユニクロなどのファーストファッションが主流です」

って言うぐらいだから、寝言は寝て言えって感じです。所得差別が
酷すぎる。自分達のお店が儲かることしか考えていないから、こん
なことしか言えないのです。

経済の状況と美容室の在り方やニーズを考えていけば、自ずと答え
は出るはずです。


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朽木誠一郎さん「健康を食い物にするメディアたち」です。

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