若年白髪とフェリチン


加齢に伴う現象として代表的なものの一つに白髪があります。歳をとると、メラノサイトの機能が徐々に低下して、メラニンを上手く作れなくなることがその原因とされています。しかしながら、加齢とは関係なく白髪になる場合もあり、これこそが一概に白髪を加齢によるものと断定できないところでもあります。

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若いのに白髪になってしまうのは何が原因なのかということで。


若年白髪はフェリチンや抗TPO抗体と関連

若年白髪とヘモグロビン、フェリチン、カルシウムレベルとの関連を調査した臨床研究の結果が「Indian Journal of Dermatology」オンライン5-6月号に掲載された。

若年白髪とは、白人では20歳未満、アジア人では25歳未満、アフリカ人では30歳未満の人に少なくとも5本の白髪があることと定義される。若年白髪は一般的だが、皮膚科学的には完全には理解されていない。今回の研究は、若年白髪と、ヘモグロビン(Hb)、フェリチン、カルシウムレベルなどのパラメーター、およびその臨床プロファイルとの関連性を見つけることを目的とした。研究対象集団は40人の症例と40人の対照から構成された計80例(平均年齢17.14歳、男女比1.2:1)。重症度の評価、BMIの計算、ヘモグロビン、血清フェリチン、カルシウム、ランダム血糖、抗甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)抗体、T3、T4、TSHの推定を実施した。その結果、頭頂部が最も一般的な発症部位(42.5%)、臨床パターンはびまん性(47.5%)、60%が軽度の発症だった。フェリチン低値や抗TPO抗体の上昇と若年白髪との関連が統計的に有意であることが示された。


以上引用。


上記の内容が興味深いのは、メラノサイト、メラニン、更には色素幹細胞、17型コラーゲンも全く出てこないというところ。

白髪といえば、美容業界ではこういったワードでしか説明されていないので、私にはとても斬新でした。

記事で取り上げられている「フェリチン」というもの。

こちらは、ニクラス・ブレンボー「寿命ハック」をたまたま読んでいたせいもありその存在をつい最近知ることになりました。

フェリチンは鉄の貯蔵に関わっており、血清フェリチン濃度が高いほど体内に貯蔵される鉄の量が多く、あるデンマークの研究では、フェリチン濃度が高い人ほど早死にするリスクが高いこと分かっており、特に、男性の場合はそうだったといいます。

まさか、フェリチンが若年白髪とも関係しているかもしれないとは。

これを機に、白髪に関して新たな展開が美容業界でも起こるのでしょうか?

今後に期待します。





ニクラス・ブレンボー「寿命ハック」




モンティ・ライマン「皮膚、人間のすべてを語る」





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