香り(香料)は化学物質?


人体への影響について、近年問題となっている「化学物質過敏症(MCS)」があります。化学物質過敏症(MCS)は、平成21年(2009)に厚生労働省によってレセプト(診療報酬明細書)に記載できる病名リストに登録されました。ある化学物質を一度に多量に、または少量を慢性的に浴び、許容量を超えたときに突然発症するものです。

人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。





化学物質の発生源は、壁紙の接着剤、防虫剤、たばこ、芳香剤に消臭剤、香料など、日常生活の中に無数に存在します。症状は頭痛や倦怠感、不眠など多様で、これといった特徴はありません。


人工的な香りに苦しむ子ども、柔軟剤・消臭剤・化粧品で「香害」…頭痛や吐き気など体調不良に

柔軟剤や消臭剤、化粧品などの人工香料により体調不良を訴え、化学物質過敏症と診断される人が増加する中、兵庫県宝塚市教育委員会は市立小中学校の児童・生徒の全保護者を対象に「香害」に関するアンケートを実施、結果を公表した。8%が人工香料により子どもが体調不良を起こしたことがあると回答。市教委は、給食当番で柔軟剤の香りが残る共用の白衣を使わず、自前のエプロンの持参を認めるなどの対応をとる。(後略)


以上引用。


いつからか、「香り」が原因で健康障害を引き起こす人が報告されるようになりました。

「香り」というものは、自分にとっていい香りでも、それが他人にとってもいい香りであるとは限らないものです。

「匂い」というのは視覚や味覚聴覚や触覚とは異なり、脳の本能や感情・記憶を司る部分に直接伝わる性質があるといわれています。

その為ひとつの香りが万人にとって「良い匂い」と感じるころはほとんどなく、嫌なイメージと一緒に感じた匂いは、それからは常に嫌な匂いとして感じてしまう、ことになるというのです。

脳が心地よく受容しない匂いを長時間嗅がされ続けることによる、ストレスやそれに伴うホルモンバランスの乱れが、健康障害につながるというふうに考えられても、何らおかしくありません。

「香料」についてですが、「香料」というのは化学的に合成もしくは抽出された化学物質。

ガス状に揮発したこのような物質が、鼻腔内の嗅覚受容体にキャッチされて匂いを感じるメカニズムとなっており、つまり、その匂いを感じているという事は、化学物質が体内に侵入しているということと同じ。

ということで、「香料」による「化学物質過敏症」ってことなんですが(ここから転じて「香害」)、香りの残留については、柔軟剤の危険性を指摘する人もいるようです。

洗剤は水に流れるものですが、柔軟剤は繊維に残留するものであり、しかも、香料をできる限り残留させる為に、各メーカーさんは、増粘剤を配合して残留性をわざわざ上げているとかいないとか!?

まあ、「香り」にニーズがあるからこそ力を入れるのはメーカーとしては当然なのですが・・・

美容メーカーで働く身としては、考えさせられる問題です。





ジェフ・ホーキンス「脳は世界をどう見ているのか」




ナタリー・ゴンタール、エレーヌ・サンジエ「プラスチックと歩む:その誕生から持続可能な世界を目指すまで」





人気ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願いします。


コメント

非公開コメント