育つと育てる


私が担当している顧客(美容室)が、今年、社員?を採用しました。パート、アルバイトではなく社員として。そちらのオーナーさんが言うには、一人前の美容師に育てたい、のだとか。親と子ぐらいに離れた年齢であるとはいえ、ビジネス社会では年齢など関係なく、何歳であろうが仕事には責任が伴います。

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そして、その責任を果たすためにも結果・成果を出さなければなりません。そのためには、美容師として必要とされる能力とスキルを身に付けなければなりません。

とういか、美容師としての前に社会人としての意識を身に付ける必要があるといった方がいいのでしょうか。

私とその顧客は、美容材料の取引相手であると同時に、毛髪科学、薬剤、営業等々について勉強会をする間柄でもあります。ですので、今年からその新人社員も勉強会に参加するようになりました。

仕事柄なのかどうかは分かりませんが、新人さんの受講態度、動作、口のききかた、話し方、オーナーや先輩との接し方などが気になって仕方がありません。

とはいえ、私の役目は、その新人さんの育成などではなく、あくまでも勉強会の講師でしかありません。

ただ、気になるのがその新人さんのそれらばかりでなく、むしろオーナーや先輩側の接し方の方です。

なんというのでしょうか、「腫物にも触るよう」っていうのでしょうか?

オーナーさんの言うところの「育てる」にはなんとも程遠いような接し方に見えてしまいます。

でも、これが(社員育成において)今ってことなんでしょうか。


結果が出ていなければ経過を褒め、経過が不十分であれば意欲を褒める、では意欲がない部下の場合は?


私が新人?の頃には、基本的に「怒られる」でした。ダメ出しっていうやつでしょうか。

今は、基本的に「褒める」なんですね。ちょっと違うかもしれませんが、「肯定」といえばいいのでしょうか。それに比べて私たちは、「否定」がしっくりきます。

私もいつの間にか育成される側から育成する側にいるわけですが、ただその育成に思うことは、「育つ」のか「育てる」のかを育成する側がどのように意識しているかということ。

どちらがどうかではなく、どうやら現代においては、「育てる」の意識は分が悪そうな気がします。

果たして、このオーナーさんの「一人前の美容師に育てたい」はどうなっていくのでありましょうか?





宇野常寛「遅いインターネット」




東浩紀「ゲンロン戦記」





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