角質層の加齢変化
皮膚の表皮は、ケラチノサイトと呼ばれる細胞のレンガを何層(一説によれば25~50層重なっているんだとか)も積んだような構造となっています。ケラチノサイトの寿命は30日ほどで、最終的には表皮がこすれたりひっかかれたりしたときにははがれ落ち、薄片は空気中に紛れ込み、所謂ターンオーバーを繰り返しているケラチノサイト。
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ところが、30日ほどでターンオーバーしていたものが、「何故か」加齢によって徐々に遅くなります。
この「何故か」の部分は色々と理由があるようですが、今回新たにその理由の一つか明らかになったとかならなかったとか・・・
『高齢者のターンオーバーが遅いワケ』
高齢者は皮膚のターンオーバーのスピードが低下することで、シワが目立ちやすくなるが、低下する理由について、角層細胞の隣接細胞との重複(オーバーラップ)が大きいことが関与していることが明らかになった。
ナリス化粧品がトーマスラボ社(福岡県飯塚市)と共同開発したAI解析システムで明らかにし、2023年9月4日から開催されている化粧品の国際学会、IFSCC Congress 2023 Barcelonaで発表した、と同社が伝えた。(後略)
以上引用。
記事でも記載されておりますが、角質層の剥離過程には酵素が関係しております。
剥離過程には、乾燥などの環境因子や疾病、加齢などの成体自身の変化が影響することで、酵素が正常であっても働きが妨げられたり、または、酵素自体の働きが低下することがあると言われておりました。
酵素の働きが正常で働きが妨げられる場合には、角質層の水分量が減少することが原因です。
一方の酵素自体の働きの低下については、私が知る限り「加齢」が原因といったところでした。
で、今回の研究から具体的に酵素の働きの低下には、角層細胞の重複率と剥離性に関係があることを突き止めたようです。なので、酵素の働きの低下というよりは、酵素自体が働きづらくなっているようですね、その重複率とやらで。
加齢に伴い重なることなく隙間なく敷き詰められていた細胞同士が、実は加齢とともに細胞同士が重なっていっていた、ということ。
さてさて、この研究がどのように今後は活かされていくのでしょうかね?
モンティ・ライマン「皮膚、人間のすべてを語る」
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