負けに不思議の負けなし


『勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし』(平戸藩9
代藩主 松浦静山の言葉)勝負事には、運はつきものです。ただ、
運で勝つことはあっても負けるには、何らかの理由があるものです。


勝ちは偶然という要素が入り込むものだと謙虚に受け止める。負け
を「運が悪かった」と片づけるのではなく、負け・失敗には必ず原
因があるわけですから、それを突き止めて、次に活かすということ
です。

そこで、美容室で何故売上が伸びないのかということについて、そ
の理由を考えてみました。

全部で6つあります。

1. ニーズ(需要)
2. 差別化・付加価値
3. 雰囲気
4. 徹底不足
5. 勉強不足
6. 目標意識

ニーズ(需要)についてです。これを意識されてない方が殆どです。
ニーズを意識しなければ、どこに力を入れればよいのかわかりませ
ん。それどころか、何をしてよいのかわからず、様々なモノに手を
出して失敗するだけです。

例えば、今現在、パーマをかける人の殆どが60代以上です。50代の
方たちは、あまりパーマをかけません。髪は染めるけど。

平均すると来店するお客の1~2割程度しか、パーマをかける人が
いないのです。そこで、パーマについて必死で勉強しても、全くの
無駄です。もちろん、やるなとは言いません。程々でいいのです。

何故こんなことが起きるのかと言えば、特に個人経営の美容室は、
自分の好みに合わせた商品をニーズと思い込んでやっているだけな
のです。

“自分のやりたい事”イコール“ニーズ”なのです。

お客が欲しがるモノ・サービスは、一体何なのかを全く考えていま
せん。このような考え方では、うまくいきません。

例えば、ヘアカラーのニーズを考えてみましょう。

お客が望むヘアカラーとは、「ツヤのあるもの」「染まりやすい」
「褪色しにくい」といったことです。

ちなみに、この手の話は、もう何十年も前から一緒です。

お客からすると、カラー剤そのものに、ニーズはないのです。でも、
美容室側は、カラー剤にこだわる。

どんなに良いカラー剤がこれから誕生したとしても、髪の毛の状態
によっては、染まらないことは、当たり前のようにあります。

ですので、本当のニーズというのは、“髪の毛”そのものになりま
す。もっと言えば、“染め方”ともいえるでしょう。

つまり、お客の髪の毛の状態に合わせた、“染め方”こそがニーズ
なのです。

勉強すべきは、ヘアカラーが染まる原理と染まらい原因を学ぶべき
なのです。そこを学ばずに、薬剤のみに頼ろうとしているお店が多
すぎます。

この辺を私は、美容メーカーの人間として美容室で勉強会をやって
います。

さて、残りの2~6は明日に続きます。


さて、本日の記事と多少なりともリンクすると思うのですが、経営
戦略の本質をざっくりと知ることができるのが、野田稔さんの「実
はおもしろい経営戦略の話」です。

野田さん曰く、「経営戦略とは、ありたい姿に近づくための実行プ
ラン」ということです。

実はおもしろい経営戦略の話 (SB新書)



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