美容室業界の悪いクセ


物事というのは安定している状態を保つことが、実は最も難しいと
心得るべきです。同じような状態をとどめておくには、それ相応の
エネルギーが必要です。冷凍庫の中の氷は溶けないが、一旦外に出
せば、すぐ溶けてしまいます。


どれほどのエネルギーを使って水を凍らせていたか!

何も努力・変化をしていないのに、安定した状態があるとすれば、
本来ならば、不自然に思わないといけない。

固定客にだけしがみついていたのでは、どんどんお客は離れていき
ます。安定した状況を築くには、“努力と変化を怠るな”なのです。

ラクして儲けようとしても儲からないのです。

時代は刻々と変化しています。経営を行う上で、時代性を掴むこと
は、当たり前です。ですから、時代の変化とともに、仕事に求めら
れる内容は、変わっていきます。

どこの業界でも同じことが言えるかと思いますが、美容室を営業で
回っていて、よく思うのが、「美容室は、既存の仕事からなかなか
抜け出すことができない」ということです。

これだけ、パーマのニーズが落ち込んでいるにも関わらず、いまだ
にパーマにしがみつく。

ただ、周りの状況が徐々に変化してきて、周りが何か違うことをや
りだしたら、自分のお店でもやり出す始末。

本来ならば、ニーズ(需要)に合った商品展開をしないといけない
のに、自分の好みに合ったものをニーズとして捉えて、商売をやっ
ている。

こんな状況で、お店もそこで働く人も伸びるわけがなく、結果とし
て「美容室全体の軒数は増加傾向にあるにも関わらず、全体の総売
上は下がっている」という状況につながるのだと思います。

とにかく、「これだったら、大丈夫!」というものを欲しがり、全
員がやって、自分もやるという悪いクセがあるのです。

今風に言えば、“ゼロリスク症候群”でしょうか!?

しかし、ここから一歩抜け出しているお店は、やはり伸びているの
も、また事実なのです。

「悪いクセ」を「良いクセ」に変えていきましょう。

こういう場合、成功例を知ることも大事ですが、失敗例を知ること
もそれ以上に大事だと思うのです。

いくら成功パターン(仮に存在するとして)を教わっても、同時に
失敗する方法を混ぜてやっても、絶対に上手くいかないので。

そこでお勧めなのが、以下の本になります。「あの会社はこうして
潰れた」です。


帝国データバンク情報部藤森徹さん「あの会社はこうして潰れた」

あの会社はこうして潰れた



コメント

非公開コメント