続々 皮膚バリア構造に欠陥を招くもの


前日のエントリーでは、皮膚バリア機能の低下をもたらす「生活習慣」について取り上げました。それは現代の清潔過ぎる生活が皮膚機能の低下につながっている、ということでした。しかもそれと呼応するが如く現代になって急激に増えている病気があります。それが、アレルギー疾患です。

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アレルギー疾患に限らず、多くの病気は遺伝的要因と環境要因が複合して発症するとされています。

わずか40~50年程度で、ヒトの遺伝子がアレルギー疾患を発症しやすいタイプに変異したとは考えにくく、急増の主たる要因は、生活様式や住環境などの環境要因の変化だと考えられているようです。

現在、有力視されているのが「衛生仮説」という考え方です。

これは、現代になり、衛生環境が劇的に改善された結果、現代人が細菌やウイルス、寄生虫や汚染物質の少ない、清潔すぎる環境で生活するようになったことで、免疫が訓練されなくなり、特定のアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)に対して過剰な免疫反応を起こしやすくなったという説です。

「衛生仮説」を最初に提唱したのは、英国ロンドン大学のデビット・ストラチャンです。

1989年に「英国医学雑誌(British Medical Journal)」に発表した論文で、約17000人のイギリス人について23歳になるまでアレルギー疾患の発症率を調べました。

ストラチャンは、兄弟の数が少ないとアレルギー疾患の発症率が高くなることに着目しました。そして、兄弟の少ない子供は、生育期にウイルスや細菌、寄生虫などに感染したり、曝露する機会が少なくなるために免疫が十分に訓練されず、アレルギー疾患を発症しやすくなったと推論しました。

さらに、ストラチャンは、家庭における衛生グッズの増加や清潔に関する関心が高まったことも家庭内での感染曝露を減少させたという考えを提唱しました。

これまでの常識では、病原体の曝露の減少や衛生グッズの普及は、健康の増進にプラスに働くというものだったので、「衛生仮説」はまさに目から鱗が落ちるような指摘だったようです。

但し、現在、衛生仮説が正しいかどうかの完全な決着はついておらず、論争が続いているようです。





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