医師不足以上のインパクト


2008年をピークに日本の人口は減少しています。今更言うのも気が
ひけますが、日本は少子高齢化社会です。人口問題を一括りにはで
きませんが、日本の社会を支えている勤労世代・生産年齢人口の減
少は、大きな問題の一つです。この問題が、日本社会に何をもたら
すのでしょうか?


働く人の“絶対数”が減少するので、各業種・職種で人手不足が既
に起きてきます。

ということで以下の記事です。

2036年の医師不足2.4万人 厚労省試算「偏在解消」達成できず
https://mainichi.jp/articles/20190216/k00/00m/040/001000c
から以下引用

『厚生労働省が将来の地域の医師数を新たに試算した結果、医師の
偏在を解消する目標年としている2036年でも全国335地域のうち約
220地域で約2万4000人の医師不足が見込まれることが、関係者へ
の取材で判明した。厚労省は試算に基づき青森、千葉、静岡、山口
など15県を「医師少数区域」と定め、地元で一定期間働くことを義
務付ける大学医学部の「地域枠」を重点的に配分するなど対策を加
速させる。

4月に施行される改正医療法は、ほぼ都道府県単位の「3次医療圏」
と、県内をブロックに分けた「2次医療圏」ごとに、医師不足の地
域を定めるとしている。その指標として、人口10万人当たりの医師
数を基に、年齢・性別による受診率、昼夜の人口差、医師の労働時
間などを考慮して、実際に働く医師数と必要な医師数を算出した。

36年の試算では、2次医療圏で見ると奈良県を除く46都道府県で医
師不足の地域があり、不足分を積み上げると約2万4000人に上る。
3次医療圏全体で見ても、新潟、埼玉、福島など12道県で計約5320
人が不足する。

厚労省の有識者検討会が昨年4月にまとめた医師需給推計では、医
師の残業時間の上限を過労死認定の目安の月80時間(休日労働を含
む)とすると、28年ごろにその時点で必要な医師数34万9000人を満
たすとしていた。今回の試算は、全体数を増やすだけではなく偏在
の解消が急務であることを示す。【酒井雅浩】』


まあ、日本は「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部
を改正する法律」が成立してので、今後、移民が入ってくるでしょ
う(移民ではなくて外国人労働者ですね、あしからず)。

というわけで、日本人の人手不足を外国人労働者が埋める流れが主
流となっていくでしょう。経営者としてみれば、安い労働力が欲し
いわけですからね。

ただ、医療となるとかなりの専門分野ですから、簡単に人を補充す
れば済む話ではないのです。

今後、各業種で人材を確保できなければ、どうなるか?

今まで、当たり前としてきた、サービスや施設がなくなっていくわ
けです。

今回ご紹介して記事にもあるように、医療や介護の分野がその一つ
です。高齢化で医療費の問題ばかり言われていますが、カネの問題
は本質ではありません。


医師不足にはじまり、医療・介護に纏わる従事者が減っていくこと
が一番の問題なわけです。

医療サービスというものは、看護師、薬剤師、病院の事務スタッフ、
救急車のドライバー、救急隊員、病院を建設する人、医療品、医療
機器を開発する人、救急車を製造する人等々と、様々な職種の人と
そこで働く人が支え合って、初めて、今の適切な医療サービスが受
けられているのです。

もちろん、これは医療分野の話ですが、医療に限った話ではありま
せん。

個人的に注目してほしいのが、土木・建設分野です。なぜならば、
日本は世界屈指の災害大国だからです。

土木・建設分野も医療分野と同じようにかなりの専門分野ですので、
人が育つまでに時間がかかります。

土木・建設分野の人手不足もかなり深刻な問題なわけです。災害が
起こったときに、対処できるのは、この土木・建設分野の方たちの
みなのです。しかも、地場業者です。

ちなみに、地場の土木・建設業者は、年々減少しています。自分の
街が災害にあったとき、対応してくれる業者がいないってこともあ
るかもです。

さて医療分野に話を戻すと、2027年頃には「輸血用血液が不足する」
という問題が起こる
そうです。

輸血用血液の用途は、事故や怪我は、わずか3.5%しかなく、残りは、
癌(40%)、心臓病、白血病等々だそうです。

現在、日本人の2人に1人が癌になる時代と言われています。そう
なると、2027年を過ぎていくと、病院に行っても血液がなくて手術
ができない事態が起こりうる
ということです。

癌(悪性新生物)は死因のトップです。続くのが、心疾患、肺炎、
脳血管疾患となります。

どの病気も手術、血液が必要なものばかりです。

近年の医療の研究や医療機器の進歩により、病気の種類にもよりま
すが、ある程度、病気は予防が可能になってきています。

病気になってからの「治療より予防」、予防の前に「健康な身体で
いること」が世の中の流れ
になってきているわけです。

これから益々、医師不足の問題が具体的に言われているわけですか
ら、一人一人が医療について、医者任せの考えを改めなくてはなら
ないはずです。

自己責任と言ってしまえばそれまでですが、多少なりとも他人任せ
を改めていきたいところです。


人口減少問題を鋭く指摘しているのが以下の本ですね。
河合雅司さん「未来の年表(人口減少日本でこれから起きること)」

未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)




ホリエモンの「健康の結論」を読んで健康意識を高めましょう。

健康の結論



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