技術を競争する商売ではない
美容室は厚生労働省の統計によると、24万7578店舗(2017年度)と、
この10年間で12%近くも増え、クーポン割引が続出するほど過当競争
になっています。国内コンビニエンスストアの大手7社の5万5564店舗
の数倍の規模です。比較するとその数の大きさに驚くばかりです。
当然これだけの数の美容室があるので、儲かる所と儲からない所が
出てきます。
得てして、儲からない所ほど「黙っていてもお客が来店する」ので、
現状どれだけ厳しくても、日銭が入るものだから、なかなか対策を
とろうとはしません。
美容室の数の多さは、もちろん免許制度はあるものの比較的簡単に
始められることが一因であります。
ですから、悪く言うと「誰でも出来る仕事」なのです。
誰でも出来る仕事だからこそ、いかに他店と差別化を計るかが重要
になってきます。
ですが先程も書きましたが、「黙っていてもお客が来店する」ので
頭では“なんとかしなくては”と思いつつも、日々の仕事に流され
てしまっているわけです。
誰でも出来る仕事から誰にも出来ない仕事へとしていくには、「基
本の徹底」しかありません。
能力を身に付けるには「時間」がかかります。能力を身に付けるに
は「時間」がかかるということを分かっている人は強いです。
基本を徹底するという事は、即ち「継続」に繋がります。その「継
続」は、「蓄積」されていくのです。
この「継続」と「蓄積」こそが差別化となります。
よく成功とは、「誰でも出来る簡単な事を誰もしないということを
知っている事」といいます。
では基本とは何か?
それは、「勉強」することだと思います。つまり、「出来ないこと
を出来るようにすること」を日々積み重ねることです。
美容室で伸びていないところ(一時的に伸びるのも同じ)程、不勉
強です。自分の出来る事や得意な事(技術)しかやりません。
本格的に接客について真剣に考えている一般美容室(個人経営)は、
殆どないと思います。
あるとすれば、大型低料金チェーン店です。一般美容室からすると、
結構見下していたりするところです。
でも現実は、その下に見ている所に、お客を奪われている。なんと
も皮肉なものです。
確かに料金的な差からお客が流れているのもわかりますが、確実に
言えるのは、接客の在り方が全く違います。
それを“出来る”経営者は理解しているので、しっかりと接客につ
いて、スタッフに勉強させます。もちろん言葉の使い方まで。
接客の“せ”の字も理解していない、しかも技術が上手けりゃ儲け
る思考の一般美容室が、お客を奪われるもの当然です。
美容室は「技術を競争する商売ではない」のです。
明日に続きます。
「誰でもできるけれど、
ごくわずかな人しか
実行していない成功の法則」
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