トークで詰まるところとは?


自分の技術を自分の口で説明できるのは、技術者として絶対条件だ
と私は思います。美容師さんであれば、お客の髪の状態に合わせた
説明が出来るからこそ、価値があると思うのです。しかし、実際に
は、しっかりと説明がなされていない場合が多い。


実際に、お客とのやり取り、即ち、トークで詰まるところは何かと
いうと、それは「技術に逃げる」
ということです。

口で説明するよりも、「技術で結果を出す」という発想なのです。

結果さえ見てくれれば、お客はわかってくれると心底思い込んでい
るのです。

お客というものは、口で説明して納得してモノ・サービスを買って
くれるのです。

美容師さんの仕事は、「切って、塗って、巻いて」ではないのです。
これでは、ただの作業です。仕事ではありません。

来店したお客に、どのような技術を提供したのかを、しっかりと説
明できなければ意味がありません。

何度でも書きますが、美容室は「技術を競争する商売ではない」の
です。


技術を売ることが仕事なのです。もっと言えば、「販売こそ仕事」
と思いきれるがどうかです。


販売が出来なければ、「技術の在庫オーバー」になるだけです。

技術という商品の過剰在庫にならないようにしなければなりません。

だからこそ、販売(トーク)に力を入れる事が必要不可欠なのです。

誤解してはいけないのは、単なる会話ではなく「仕事のトーク」を
展開することが大事なのです。

自分の販売する商品(技術)に関する知識が何もないから、何も話
すことが出来ない。話すことと言えば、世間話だけ。

お客はトークに納得しているのであって、技術に納得しているわけ
ではありません。



例えば、車の販売を考えてみましょう。

最高の技術が詰まっているモノ(結果が出ているモノ)が車です。

そんな結果の塊である車でも売れないし買わない。

営業マンが相手を説得し、お客に納得してもらって車が売れる。

自動車屋に営業マンがいなかったら車は売れるのでしょうか?

私は売れないと思います。確かに現在の日本の自動車メーカーの販
売の仕組みがあるので、営業せずとも売れていくかもしれません。

ですが、販売代理店の営業マン一人一人の日々の営業があってこそ
車が売れているのだと思います。

お客を説得し、双方が納得してモノ・サービスが売れている。

売れる仕組みを作っていくのも、営業です。営業なくして会社は語
ることはできません。

商売とは「モノを売って利益をだすこと」です。

そして、モノを売るためには、営業をしなければならないのです。

しかし、殆どの人間が、「良い商品をつくってさえいれば、人は集
まってきて商品が売れる」と、本気で思い込んでしまっている。


特に、美容業界はそれが顕著です。

どれだけ良い商品があったとしても、「売り込む」ことができなけ
れば、何も価値は生み出せません。


営業力は不可欠なのです。


ためらわず、必ずお客に喋っていくことが大切です。そうしなけれ
ば、自分自身のトークの粗なんてわかるはずもありません。

何故、トークが上達しないかと言えば、くどいようですが、技術に
逃げるからです。

販売こそ仕事です。


営業、そしてトークを磨きたければこれしかありません。
髙田明さん「伝えることから始めよう」

伝えることから始めよう



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