「機械化」の先に必要なもの
日本はどの国よりも早く少子高齢化社会に突入しました。これは今
後あらゆる先進国が直面する問題なので、日本がどうのように対処
していくかが世界から注目されています。
少子高齢化社会である日本で現実問題として直面しているのが、人
手不足(労働力不足)です。
日本政府は、4月から開始される改正出入国管理法で対処するつも
りでしょうが、経営者が安い労働力欲しさにやるものであり、日本
人がやりたくない仕事を外国人にやらせるとしか思えないので、人
道的にも賛同しづらい。
そもそも日本に来てくれる外国人がどれだけいるのでしょうか?
日本人が思っているほど、今の日本はもはや魅力的な国ではないの
かもしれない。
そう考えると一番スムーズなのは、移民という人の確保ではなくて、
テクノロジーによる労働力自体の増加を目指したほうがいいに決ま
っています。
人手不足を人で埋めるのではなく、生産性向上のための投資で乗り
切る。
では、何に投資するかというと「テクノロジー(技術)」にどんど
んお金をかけていくべきです。
仕事・労働の効率化のために、どんどん「無人化」「機械化」「自
動化」を進めるのです。
「無人化」「機械化」「自動化」して、その先に見えるものは何な
のか?
「無人化」「機械化」「自動化」が更に進んで行くと、当然『今あ
る仕事の殆どで求められる仕事の内容やスキルが変わる』のです。
なくなる仕事もあり、新たな仕事も出てくる。
「今は有るがこれからは無くなる」逆に「今は無いがこれからは有
る」というわけです。
例えば、介護士の仕事は、かなり肉体に負担をかけていることは明
らかです。特に、腰を悪くする人が多いと聞きます。
そこで、サイバーダイン社の「HAL」に代表されるように、介護施
設にロボットの導入が必然の流れだと思います。
ゆくゆくは、自立式の介護ロボットが肉体労働を行っていくように
なるはずです(テクノジーの解決を目指せば)。
ところが、この介護の現場でのロボットの導入について、施設側は、
ロボットの導入には難色を示しているところが多い。
何故なら、施設側の”ウリ”にしているものが、人間の手で行う介
助、即ち”手のぬくもり”だからです。
ところが、介護される側は、そうは思っていない。
それどころか、どこの誰かに体を触られるくらいなら、ロボットの
方が”マシ”と考えている人が殆どという。ましてや、気を遣う心
配もないからです。
肉体労度から解放された介護福祉士の本質が何であるかを見直す必
要が出てくる。
体の介助ではなく、心の介助。つまり、励ましたり、悩みを聞いて
あげたりすることが仕事の柱となる。
ただ、実際の肉体作業はやらないという点で、介護士という名称は
消えて、もしかしたら「介心士」といった仕事に変わっているかも
しれません。
その時に必要なスキルは、人の話を聴くことができる能力や、励ま
す力となる。
人が人にしかできないもの、つまりコミュニケーション能力を求め
らる仕事が増えてきそうです。
「介心士」は、神野元基さん「人工知能時代を生き抜く子どもの育
て方」を参考にさせて頂きました。
神野元基さん「人工知能時代を生き抜く子どもの育て方」
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