コンビニ24時間営業問題を考えてみる


最近、コンビニ業界がザワついているようです。24時間営業なのか、
はたまた、時短営業なのかと。オーナー側とFC店側双方の主張が
それぞれあるようです。短期的な解決策があるわけではないので、
試行錯誤を積み重ねていくしかないでしょう。


単純に考えてしまうのが、売上の問題です。24時間にしろ時短にし
ろ、同じ売上(この売上は一人当たりのです)ならば時短がいいの
ではないでしょうか?

もちろん、売上意外のコンビニの役割とか治安上とか社会的責任と
いった事は、この際置いときます。面倒くさいので。


私個人の意見としては、24時間営業でありながら、今以上に人手を
減らしても、今まで以上の売上を出せるようにするべき
と考えます。


「そんなことできるわけないよ」といってしまったら、元も子もあ
りません。

やらなければならないのです!


生産性向上を実現するために何をやるべきかを考えてみましょう。

生産性向上を実現させるには、設備投資と技術投資を行わなければ
なりません。

生産性の向上には、設備や機械を投入するといった「設備投資」と、
「技術投資」による研究開発、技術開発による「技術進歩(イノベ
ーション)」が必要
なのです。


経済が成長するというのは、生産性が向上することであり、例える
と「労働者がシャベルやツルハシを持って工事をしているところに
ブルドーザーが登場するようなもの」となります。

それまで100人でやっていた工事が5人程度でできてしまうように
なる、20人分の仕事をたった一人で出来るようになるわけです。

これこそが、一人当たりの生産性が向上すると言えます。

現実で考えると、ブルドーザーという機械が発明されて、実際にそ
れが建設会社によって工事現場に投入されることになります。

そのために必要なものが「設備投資」や「技術投資」といった投資
なのです。

駅の自動改札にしても同じようなことが言えます。

1980年代中頃までは、東京駅でも人が改札業務をやっていたわけで
す。それが、自動改札機の導入により生産性が飛躍的に向上したの
です。

もちろんそのためには、自動改札機が発明され、鉄道会社の「設備
投資」によりそうした機械が駅に設置されなければならないのは言
うまでもありません。


経済成長におけるイノベーションは、「ハードな技術」の進歩だけ
ではありません


もちろん意味合いとして、「イノベーション」は技術進歩ですが、
技術といえば、科学、理工系によるテクノジーを思い浮かべる人が
殆どかと思います。


ハードな技術」と並んで、忘れてはならないのが「ノウハウや経
営力といったソフトな技術
」も経済成長には重要なのです。

例えば、「スターバックス」という会社があります。今更説明はい
らないでしょう。

世界的に有名なコーヒーチェーン店のスターバックスのコーヒーそ
のものに、特別優れた技術があるとは言い難い。

ならば、何故あれだけの成功ができたのでしょうか?

日本では「喫茶店」、ヨーロッパでは「カフェ」といってきた店舗
空間について新しい「コンセプト」「マニュアル」、そして「ブラ
ンド」といった総合的なソフト(ノウハウや経営力)の力
だと言え
ます。

現在のスターバックスの力と人気を見れば、これも一つのイノベー
ションと呼べるのではないでしょうか。


少子高齢化が社会問題となり、人口構造の変化により人手不足が常
態化している日本においては、生産性向上のための投資がカギにな
るはずです。

ハードとソフトの両面のイノベーションが現在の日本では求められ
ていると思います


コンビニのソフト面の改善は、素晴らしいと思います。

コンビニがスーパーのお客を取り込むために、スーパーに行くお客
に対応するために店舗のレイアウトを刷新したり、ファストフード
類の販売拡大も進めています


また、人手不足の問題を解消するために、システム(自動レジや
RFIDタグ等)の導入も進めています


ただ、自動レジは今まで進めてこなかったのも事実です。

Amazon GOのような無人店舗開発も進めるべきです。

以前にも「コンビニの話」で取り上げましたので、詳しくはそちら
を読んでみて下さい。


コンビニ24時間営業問題も、ソフトとハード両面のイノベーション
で、なんとかオーナー側FC側、双方が望む方向で解決できたらな
と思えてなりません。


加谷珪一さん「ポスト新産業革命」

ポスト新産業革命 「人口減少」×「AI」が変える経済と仕事の教科書



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