美容メーカーの営業マンとして
美容ディーラーやメーカーの営業マンの殆どが、美容室、というか
美容師の好む商品を売り込みに行きます。美容室も自分たちが扱い
やすい商品や好きなモノを扱いたがります。普通に考えて、来店す
るお客のことを考えている人間は、美容業界には、あまり存在しま
せん(あくまでも私の感覚ですので)。
美容室のニーズは、どこにあるのか?
それは、「来店するお客」にあります。当たり前ですね。
しかし、美容室は、「パーマという絶大なニーズがあり過ぎた」た
めに、結果として、「自分の頭では何も考えなくなってしまった」
のです。
もちろん、美容室だけでなく、美容ディーラーもです。
美容室は、自分の儲けのため。
美容ディーラーは、自分の売上のため。
こういう考え方では、上手くいくはずがありません。
今までは、実際には今もですが、美容師のニーズに応えるような商
品ばかりでした。
ですが、美容メーカーは、そんなことやっても意味がないことを、
初めから理解しているので、美容室向けに出す商品と一般向けに出
す商品を分けていました。
美容室が取り扱っている商材、所謂、美容室専売品は、年々、その
数は、少なくなっていっているようです。
美容室のみで販売する商品が、今では殆どなくなってきました(も
ちろんゼロではありませんが)。
答えは簡単で、美容室では売れないからです。
ドラッグストアには、美容室で扱っている店販商品が、しかも美容
室よりも低価格で置いてあります。
更に、ドン・キホーテには、業務用商品も置いてあります。
美容メーカー側としては、販路として最初は美容室からだっただけ
の話です。
美容室の「美容師の口」を利用して、商品を説明してもらい、商品
の認知度を上げてもらう。
これが美容メーカーのやり方です。
来店するお客としは、買わないまでも、ドラッグストアに行くと、
美容室で熱心に説明されたことを思い出す。
しかも、美容室よりも低価格なら、買ってしまいます。
このやり方で私が一番印象深かったのが、「ヘアマニキュア」です。
これにより、ヘアカラーを自宅でやる人が爆発的に増えました。
ヘアカラー専門店などど言ってやっていますが、実際には、美容業
界と一般のドラッグストアで売られているヘアカラー剤の売り上げ
の比率をご存知でしょうか?
一般が9割以上を占めていて、美容室では1割以下なのです。
ですから、街ですれ違うヘアカラーをしている人の殆どが、自宅で
染めているわけです。
ヘアカラー、パーマ液、今ではストレートパーマ液、ドライヤー、
ヘアアイロン等々。
美容室以外でも以上の商品は、どこかが扱っています。
ハッキリ言うと、美容室は、販売が下手くそです。
とにかく、下手です。
何度も書いていますが、美容室は「技術屋」なのです。
美容室の経営と言いながら、「技術」のことしか頭にありません。
経営目線で物事を見れないのです。
これは、悪口ではなくて、単なる事実なのです。
だから、経営目線で物事を考えることが大事であると気づいたお店
は、他のお店に比べて、売上が伸びるのです。
技術が上手いとかあまり関係ないのです。
「お客をお店に招き入れる」という意味を、理解しているかどうか
なのです。
経営、営業、販売といった理を理解していれば、美容に関するあら
ゆる商品を扱え、しかも販売できたのではないかと思います。
これも全ては、自分たちの儲けになるかどうかばかりを優先した結
果なのかと、考えてしまいます。
美容ディーラーも同様のことが言えて、美容室を食い物にした感は
多々あります。
美容室も美容ディーラーも、「来店するお客」を満足させるにはど
うあるべきかを常に考えたならば、もっと違った形になっていたは
ずです。
現在の低料金化に進む美容室がそれを物語っています。
私自身は、「美容メーカーの営業マンだから関係ありません」など
と言うつもりなど毛頭ございません。
同じ美容業界の人間として、美容室に来店する一人でも多くの方に
喜んでい頂けるようなお店作りに貢献しといと考えております。
繁盛店の秘訣は、どこまでもお客目線を守りつつ、自分自身の飽く
なき向上心が大事だと気づかされてくれたのが、堀江貴文さん「堀
江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修業は必要か?」です。
業種は違えど、職人気質な部分が同じニオイを感じさせてくれます。
堀江貴文さん「堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修業は必要か?」
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