がん予防とがん検診 その弐
国立がん研究センター研究所によると、「がんの予防法には、生活
習慣の改善や感染の予防・検査のほか、遺伝的にがんのリスクが高
い人や、がんを治療して再発が心配される人、がんになる手前の前
がん病変が見られる人などには、薬による予防、いわゆる「化学予
防」という方法が提案されています」とのこと。
今回も国立がん研究センター研究所刊行の「がん」はなぜできるの
か(そのメカニズムからゲノム医療まで)を参考・引用しながら、
がん予防について考えてみようと思います。
「がん」はなぜできるのか そのメカニズムからゲノム医療まで
国立がん研究センター研究所
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がん予防には、「1次予防」「2次予防」という考え方があります。
1次予防とは、生活習慣の改善といった、がんになる人を減らすこ
とを目的とした予防です。
2次予防とは、定期的にがん検診を受けるなどして、がんの早期発
見・早期治療により、がんから治る人を増やすことを目的とする予
防です。
厚生労働省が科学的根拠があるとして、指針で定めている「がん検
診」の種類は以下になります。
胃がん検診、子宮頸がん検診、肺がん検診、乳がん検診、大腸がん
検診、以上5種類があります。
すべてのがんで共通に観察される事象はないので、たとえば大腸が
ん診断では便潜血検査、乳がんはマンモグラフィ(乳房X線検査)
といったようにがんの種類ごとに検診を行わなくてはなりません。
更に、がん検査のやり方は、どんどん新しくなっているということ
で、堀江貴文さん「むだ死にしない技術」より「マイクロRNA」や
「エクソソーム」による検診を紹介しようと思います。
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以下に引用します。
『がん検査のやり方は、どんどん新しくなっている。
たとえば以前は腫瘍マーカーの検査が一般的だったが、最近は
「マイクロRNA」や「エクソソーム」による検診が導入され、短
時間で少ない血液でがんの診断が可能になりつつある。
マイクロRNAとは、がん検査の有力な指標になるといわれている
RNA(リボ核酸)の一種である。
本来、DNAの遺伝子情報をメッセンジャーRNAが写し取って(転
写)、アミノ酸(タンパク質の材料)を作る(翻訳)。
マイクロRNAはこの写し取る作業はしないが、転写後に影響を与
える。
ところが、体内の細胞ががん化すると、ある特定のマイクロRNA
の作用量が変化するため、膵臓がんなど見つけにくいがんの早期
発見に有効だという。
もし検診でがんの疑いがあったら超音波検査などで丹念にチェッ
クする必要があるし、多い人は四半期ごとにこのような検診は受
けてもいい。
当たり前だが、がんは早く発見すればするほど、生存率が上がる。
検診で発見されたがんは、症状で発見されたがんよりも予後が良
いことはすでに証明されている。』
以上引用。
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