よいものを安く売って儲ける


永井孝尚さんの「なんで、その価格で売れちゃうの?」によると、
「よいものを安く売って儲ける」ことは、実はとても難しいという。
「安く売って儲ける」のと「安売り」は、一見似ているが、実は正
反対で、この違いが、あまりにも知られていないために、安売り競
争で苦しんでしまう会社が多いとも指摘しています。


永井孝尚さん「なんで、その価格で売れちゃうの?」

なんで、その価格で売れちゃうの? 行動経済学でわかる「値づけの科学」 (PHP新書)




まず、「安く売って儲ける」ためには、徹底的に「やらないことを
決める」戦略が必要
だということ。

次に、「安く売って儲ける」ために、ちゃんと儲ける仕組みを考え
抜く必要がある
ということ。

永井孝尚さんの「なんで、その価格で売れちゃうの?」に価格破壊
に成功した例として、散髪の「QBハウス」を取り上げていました。

美容メーカーの営業マンとしては、興味があるところなので、以下
に紹介したいと思います。


以下に引用します。

『通常の散髪では順番待ちがあるし、整髪料をつけたり、洗髪やマ
 ッサージなどもあり、1時間以上かかる。

 「時間も洗髪も整髪料もムダだし、高いなぁ」と感じることも多
 い。

 QBハウスも「髪をカットする」という散髪本来の目的に特化し、
 洗髪、マッサージ、整髪料といったサービスはカット


 その結果、低料金に加えて、「短時間」という新しい価値も生み
 出している
のである。』

以上引用。

つまり、QBハウスは、よりよいものを、安くお客に提供したいと
知恵を絞って、コストを徹底的に下げる努力をして、価格破壊をし
ても、儲かるようにしているというわけです。


更に、このQBハウスに関して以下のニュースもありましたので、
紹介します。

QBハウス快走を支える「超ハードな研修」の中身
たった10分でカットできるのはワケがあった


『「値上げの春」が食品・外食などさまざまな業界に訪れている。

 負担増による客離れも懸念される中、順調な滑り出しを見せてい
 る企業がある。ヘアカット専門店で業界最大手のキュービーネッ
 トホールディングスだ。

 パーマもカラーリングもシャンプーもない、ヘアカット専門店の
 パイオニアであり、北海道から沖縄まで全国560店以上を展開し
 ている。

 2月1日、同社は、カット料金を税込み1080円から1200円へと引
 き上げた。当初は、 2月から6月の客数(既存店)が値上げをし
 なかった場合に比べて6%減ると予想された。が、ふたを開けて
 みると、客数は2月、3月とも同2%減にとどまり、値上げの影
 響は限定的だった。

 「10分カット」を売り文句に快走を続けるQBハウスの強さの秘
 密とは何なのか。それを探るべく、3月某日、東京・渋谷にある
 キュービーネット本社の一室を訪れた。

 すると10人ほどの若手社員が鏡とマネキンの前で、一心不乱には
 さみを動かしていた。ここは同社独自のスタイリスト研修施設、
 「LogiThcut (ロジスカット)」東京校だ。(後略)』


「安く売って儲ける」ために、徹底的に「やらないことを決め」
「儲ける仕組み」を考え抜やいた結果があるようです。

単なる、値下げによる安売りではないし、会社、従業員、会社の業
績、そしてお客にも、しわ寄せは来ていないようです。


ですが、本当にそうなのかと考えてしまいます。


価格破壊が、デフレである日本においては、今は有効な手段だと確
かに思います


なんやかんや言っても、「安売り」に人は流れています。

ですが、最近のコンビニ24時間営業問題が出てきたように、そもそ
もの「働き方」に疑問が出てきている


自動運転技術、電子決済、ネット通販、シェアリングエコノミーの
普及など、AIの技術が関わっていて、社会のインフラが急速に変化
してきている。

となると、働き方も変われば、働く人に求められるものも、これか
らどんどん変わっていくはず


今まで通用してきたから、これからも通用するということはなくて、
時代は常に変化をしている



今は、有るが、これからは、無くなる

今は、無いが、これからは、有る


明日に続きます。

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