人手不足とリストラと明日は我が身


日本の社会を支えている勤労世代・生産年齢人口の減少は、大きな
問題の一つです。働く人の“絶対数”が減少するので、各業種・職種
で人手不足が既に起きてきます。


実は、日本の人手不足は局地的な現象で、建設業、宿泊業・飲食サ
ービス業、医療、福祉、運輸業、郵便業などのいわゆる「人手不足
産業」と、そうではない産業に大きな落差があります

(厚生労働省職業安定局「人手不足の現状把握について(平成30年
 6月1日)」)

これらの分野別の分析を見ると、人手不足の原因・特徴は「労働者
時間が長く、給与水準が低い」(運輸分野)、「休日が少ない」
(建設分野)、「賃金が安い」(介護分野・宿泊業、飲食サービス
分野)とある。

以上は、下記記事を参考にさせてもらっています。

人手不足は本当に「悪」なのか 騙され続ける日本人

記事にもありますが、人手不足は人口減少うんぬん以前の問題で、
過酷な労働条件にもかかわらず低賃金がゆえ働き手から敬遠される
という「雇用ミスマッチ」が大きな要因
のようです。


つまり、「人手不足イコール人口減少」ではないということ


更にいえば、人手不足とは、低賃金労働者不足ということです。

だからこそ、人手不足といいながらも、同時にリストラや早期退職
のニュースも多いわけですね。

以下に早期退職・希望退職者募集をまとめた記事を紹介します。

45歳以上に対し、早期退職・希望退職者募集の嵐が吹き荒れている
ということ


45歳をボーダーラインにして多くの企業で早期退職・希望退職者募
集をかなりの企業が行っています。

記事で紹介されている企業名を挙げると、

旺文社
コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス
協和発酵キリン
日本ハム
NEC
エーザイ
カシオ計算機
アルペン
千趣会
光村印刷
富士通

以上11社で、全てが東証一部上場企業なのです(スゴイ!)。


更に、美容業界でも昨年の話ですが、下記のニュースがありました。

GOLDWELL 取り扱いスタート

『ゴールドウェルは、1989年に花王が買収し、日本での販売は2002
 年にスタートしていますが、2018年8月1日(水)、社名をゴー
 ルドウェルジャパン株式会社から花王サロンジャパン株式会社へ
 と社名変更し、国内市場におけるブランドの再強化を行っていき
 ます。(後略)』


このニュース、今年になってから知りました。

営業で回っていたら、地元の美容ディーラーがゴールドウェルを扱
えなくなって、ゴールドウェルの商品をどうやって仕入れればよい
かと困っていた美容室から教えてもらいました。

その際に、当時のゴールドウェル・ジャパンの社員が相当な数リス
トラされたということも重ねて教えたくれました。

リストラは、営業マンが中心だとは思うのですが・・・

美容メーカーに勤めている私としては、なんとも他人事に思えない
事でありました。


会社は、いつなくなってもおかしくない存在です

インターネットやスマホの登場で、営業の在り方も大きく変わろう
としています。

会社の営業の在り方も変われば、営業マンの在り方も変わります。

AIや自動化・機械化により、今後益々、人がやらなくてもいい仕事
が増えるでしょう。

人がやらなくてもいい仕事は、どんどんAIに任せていくはずです。

すると、人間にしかできない仕事とは何か?となります。

営業という仕事を考えたとき、商品の詳細はネットで調べられる。

使い方なんて、YouTubeを見れば、丁寧に解説してくれている。

集金業務も、銀行振り込みがあるわけで、会社としても営業マンに
集金をさせて、横領される心配もない。

ましてや、キャッシュレス化も今以上に進むでしょう。

商品配達は、配送業者に任せればいいわけで。となると、営業マン
も会社からいらなくなる。

美容メーカーやディーラーの営業マンが今やっていることと言えば、
新商品が出た時に商品説明をするぐらいです


もちろん、違う営業マンも沢山いると思いますが、こんな感じだと
思います。


営業マンが生き残る道は何なのか?

・既存客の売上を伸ばせる
・新規開拓出来る


だから、これができる営業マンが、会社に数人もいれば十分。

後は、その人たちの雑用係がいればいいのです。その雑用すら自動
化・機械化になるでしょう。

営業マンとして生き残るには、やはり時代に合った優秀な人です。


ちなみに私の会社は、外資系ではありません。あしからず。


加谷珪一さん「ポスト新産業革命 「人口減少」×「AI」が変える
経済と仕事の教科書」では、各業種別に今後予想される事が詳しく
書かれてあります。お勧めです。

ポスト新産業革命 「人口減少」×「AI」が変える経済と仕事の教科書



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