GDP統計値がプラス成長だった件について


先日、2019年1−3月期のGDP統計値がプラス成長と発表されました。
その実態は内需も外需もマイナス。ではなぜ数値上プラスになって
いるのかというと、その理由は輸入の大幅な落ち込みによるものな
のです。何かの冗談のようなホントの話です。


何かよくわからない話なのですが、数学でいうところのプラスとプ
ラスを掛けるとプラスになり、マイナスとマイナスを掛けてもプラ
スになる、みたいなことなのでしょうか?

見かけ上の数字とのことらしいです???

数字上はプラスに出たけども、実際は、内需が縮小しているとのこ
とで、つまり、消費が落ち込んでいるわけです。

個人消費が落ち込んでいることは間違いない事実です。もっと言え
ば、経済状況はよくありません。

今回の「GDP統計値がプラス成長」について、詳しく説明してくれ
ているサイトをご紹介します。二つありますので。


内需縮小型経済成長


【藤井聡】<号外速報>
「内需冷え込み」による輸入急落が無ければ、名目成長率は「マイ
 ナス2・7%」です。



上の記事が三橋貴明さんで、下が藤井聡先生ですね。

経済や財政に対する理解を深めたい方には以下がお勧めです。





ニュースでは、その数字のみが伝えられるので、殆どの関心のない
人間が見ると、「プラスかぁ~」ぐらいにしか思わないでしょう。

一部の関心のある人間がこの件について、ネット上で相当に突っ込
んでいたのが印象的でした。

藤井聡先生の記事にもありますが、「統計はあくまでも統計。使い
こなすには、それを読み解くリテラシー(読解能力)が必須です。

とあります。

私は、統計を読み解くリテラシーが低いのです。

だから、簡単に騙されてしまうわけです。私のような人間は相当数
存在するはずです。

何らかの切っ掛けや動機、そして興味がなければ、“ある分野”や
“ある事”を調べようとはしません


とくに、政治・経済は、その傾向が強いように思えます。

医療、健康もそのひとつかと思います。

若いうちは、大多数の人間が健康を意識することなく、仕事でも遊
びでも若さで乗り切れます。

ところが、40代前後になると、身体の成長が老化に変化するので、
必然的に健康、医療に関心を持つようになります。

ですが、政治・経済は、“どんな”切っ掛けや動機、興味があるの
かなと考えてしまいます。

政治・経済は、健康、医療とは違い、年齢にはあまり影響を受けま
せん。歳を取ったから興味を持つことはないですよね。

ですから、政治的な決定事項を知らない人は多いのです。

「それいつ決まったの?」と思うことばかりじゃないでしょうか?

政治で決まったことが経済にもろに影響するわけですから、本来な
ら、政治・経済には関心を持つべきです


政治で決まった事、決まるかもしれない事と言えば、今年の10月に
予定されている消費税率10%への引き上げです。

今回の「GDP統計値がプラス成長」の表面的な意味しか分からなけ
れば、「経済は良くなっている」「消費税率10%は予定通り」と捉
えて終わりでしょう。

そうではなくて、「GDP統計値がプラス成長」の“本来の意味”を
分かった上で、事実を認識して物事を判断していくべき
だと思うの
です。

事実や置かれている状況をしっかりと判断してから、次に進むべき
であり、その事実や状況も知らずに、次に進んでも今まで以上には
ならないし、よくなることはありません


今回の記事でいうならば、果たして今の日本の経済状況で消費増税
を予定通りにやっていいのか?ということです。

こういうことを他人事にせずに、自分事として捉えて皆で考えてい
けば、もっと日本はよくなるだろうと考える今日この頃です。


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