美容室を急成長させた集客の工夫とは?


ファストサロン」というタイトルで、以前記事を書きました。こ
れは、美容室「ALBUM」について取り上げたものです。今更ですが、
「ALBUM」の代表は『価格.com』や『食べログ』を運営する『カカ
クコム』の創業者、槙野光昭さんであります。


2019年2月に開催されたホリエモン万博における企画「怒涛のトー
クショー」の様子をホリエモンチャンネルで特別に公開されていま
す。

そのトークショーの内容が、「カカクコム創業者であり、Instagram
のフォロワー40万人超&日本一予約を取る美容室「ALBUM」のオー
ナーを務める槙野光昭さんに美容室経営の工夫などを伺いました

というものです。

槙野光昭さんと堀江貴文さんのトークショーであり、しかも内容が
美容室経営について。見ないわけにはいきません。


その動画ですが、以下になります。

美容室を急成長させた集客の工夫とは?
ホリエモン万博トークショーを特別公開!
【槙野光昭×堀江貴文】




https://youtu.be/r72IZMxxvqI


動画の中から印象に残ったコメントをいくつか紹介します。

【堀江貴文さんのコメント】

「(美容室は)特に目新しさがない感じがする」

労働集約型の仕事だからお客さんが付いたら辞めてしまう

「なんで教育するのが難しいのか?」

「美容師の資格を持っている人を採るんですか?」

だって1人客単価1万円もしないよね?!

「1日100人くらいは来店する感じですか?」

「(メルマガの質問で)差別化・大規模化が難しいという悩みがよ
 く来る


「2回目に来店する確率がだいたい10%ぐらい」

「2回目から3回目来る人が34%ぐらいいる」

「3回目から4回目来るひとは50%を超えている」

「常連化曲線」

「スタイリストの採用で気をつけているところとは?」

「俺も美容室やろうかな」

「お互いIT系だったのに美容室と飲食店」

飲食業界でブランディングとかインスタとか真面目にやっていな
 い


楽しく働ける職場しか残らない

時給じゃないんだよ!お客さんが満足している顔を見るのが楽し
 い


「クレーマーは金払ってないやつが多い」

「お金を沢山払っている人は、自分がここにお金を払っていること
 に肯定感を得たいから、あまり文句を言わない」

「美容室本当にやりたくなった」



【槙野光昭さんのコメント】

「(美容室をやる切っ掛けは)もう一回仕事をしたいなと思ってい
 てビジネスモデルを探っていた」

(美容室は)確かに目新しさはないが、寡占化できていない

優秀な人を育てるかがポイントだが、難しい、人次第だから

「デビューするのに2年ぐらいかかる」

「専門学校で二年間も勉強をしているが即戦力ではない」

学校で一通りの技術は学ぶが実践レベルではない

「2年ぐらいかかるのが前提になっている」

「(美容師資格がないと)接客が出来ない」

「(工夫したところは)インスタですね」

Cチャンネル的な動画が髪のコンテンツだとヒットする

30・40万フォロワーがつくとお客さんが結構くる

「ホットペッパービューティーに掲載している」

「ホットペッパービューティーを分析した」

カタログ機能でどんな作品がヒットするのかを研究して、それを
 フィードバックしてスタイリストに造らせた


デジタルマーケティングが(美容室ALBUMの)特徴といえばそう
 かもしれない」

「全店舗15~20セット面ぐらいのサロン」

ブランドで勝負して1店舗づつの売り上げを大きくする戦略

「(4店舗合計の年間の売り上げは)10億ぐらいですね」

客単価は7~8000円くらいですかね

「“毎月通える価格”回転をさせるサロン」

「大きいお店は1日100数十人(の来店人数)」

(経営する上でのポイントは)ブランド力が大事

「美容室に行くキッカケは知っている・知らないの感じ」

時間の経過とともに常連さんがたまっていくが、会社というより
 スタイリスト次第


「(スタイリストは)リックスが良くてオシャレじゃないと説得力
 がない」


この動画を見た感想を私は、以下のツイートをしました。




美容室経営がどうのこうのの前に、堀江さんの質問力がハンパない
です。

私は、美容室経営に多少なりとも携わるので、見ているこちらが、
「これ聞きたいなぁ~」をどんどん聞いてくれています。

とくに「だって1人客単価1万円もしないよね?!」は鋭い質問で
すよね


4店舗で年間10億円の売り上げならば、単価1万円は必要ですから
ね。しかも、客数も最低、月に100人は必要なわけで。

ただ残念なのは、スタッフ数が分からない

この手の話で最も大事な事は、一人当たりがどれだけの売り上げを
出しているかということ
です。

美容室で「ひと月で100万円売り上げています」というのがよくあ
る話で、これを何人で達成したかが問題
なのです。

殆どが一人でやっているところなんて存在しません。

大体が3人です。これでは全く意味がありません。

一人でやっている美容室は、ひと月平均50万前後の売り上げといっ
たところでしょう。

一人でやっている美容室が増えているのは、スタッフ2人3人で売
り上げ100万円を目指すよりも、一人で50万売り上げた方がよっぽ
ど楽
なんですよね。

10億円の売り上げという大きな数字に圧倒されますが、実際に何人
のスタッフで達成したかが大事
なわけです。

まあ、その辺は槙野さんのコメントにもにじみでていたような気が
しました。


ほんとにスタッフが育つというのは難しいわけです。

美容室は、仕事がある程度出来るようになって、お客がつけば独立
します


いかにスタッフを確保するかが、とてつもなく難しいと思います。


槙野さんも堀江さんも経営者ですし、技術者ではありません。

槙野さんの「カタログ機能でどんな作品がヒットするのかを研究し
て、それをフィードバックしてスタイリストに造らせた
」は経営面
でも技術面でもヤルベキ課題の一つになります。


というか、技術面に関しては、「お客の要望・希望に合わせたスタ
イルをいかに造ることができるか
」のみ
です。

この辺をサラッと言ってしまうのは、流石だなと痛感しました。

美容室は、あくまでも「ヘアースタイルが商品」なのです

言い換えれば、「ヘアースタイルを販売」しています。

ところが、そうはなっていない。

どういうことかと言うと、スタイルを造るために、本来は美容の技
術が存在します。

それは、カット、パーマ、カラー、トリートメント。

上記はあくまでも、スタイルを造るための手段です。

手段であって、目的はヘアースタイルを造ることです。


ところが、現状の美容業界を見ると、手段が目的化してしまってい
ます


つまり、技術を切り売りして、しかも、手段である「カット、パー
マ、カラー、トリートメント」を安売りしてしまっています


これでは、永遠にヘアースタイルを造ることも販売することも出来
ないでしょう。


“毎月通える価格”回転をさせるサロン」と槙野さんが言うよう
に、コンセプトを「最新トレンドヘアーを毎月通える価格で提供す
る“ファストサロン”
」としたのでしょう。


簡単に考えると、周期来店率を上げるということです。

つまり、単価が上がらないので、来店率でカバーするという考えで
すね。

私個人の意見としては、来店率よりも「失客をいかに減らすか」な
んです
がね。まあ、それはいいとして。


寺田さんに堀江さんが美容室を選ぶ基準を聞かれたときに、

高校生のときから紹介してもらって人で見て美容室に行っている
サロンに通うというより、その美容師さんに切ってもらう感覚

と答えたのは本質を捉えていると感じました。

だからこそ、槙野さんは「美容師が「人で見て通っている」という
お客をもっと集める努力をしなければならない
」と発言
したのだと
思います。

あくまでも憶測でしかありませんが、槙野さんは美容師さんの人間
力が大事な事は重々理解しているが、実際、その人間力が全くなか
ったということが美容室を経営してみてすぐに理解したはず


だから「時間の経過とともに常連さんがたまっていくが、会社とい
うよりスタイリスト次第
」という発言にもつながります。


経営戦略としては、スタイリストに期待するよりも、「インスタに
活路を見出した
」ということでしょう



ですがこれは、美容室の規模にもよる話だと思います。

一人二人でやっている個人経営美容室では、やはり美容師の技術力
以上に人間力が問われる
と思います。

そして、それを私は美容室向けの勉強会でやっています。


「俺も美容室やろうかな」「美容室本当にやりたくなった」と堀江
さん言ってましたが、正しく「多動力」ですね。

堀江貴文さん「多動力」




美容室ALBUMに関しては以前「ファストサロン」で取り上げました
のでそちらも読んでみて下さい。


【関連記事】
技術を競争する商売ではない

全国津々浦々に存在する美容室の悩みとは

経営者としてやるべき事をやる努力

コメント

非公開コメント