買い手市場をとことん追求できるか?
競合するサービスを選択する場合、何が選択の決め手になるでしょ
うか?それは、利用する側の使い勝手の良さだと思います。「なん
となく使いづらいな」と感じていても、競合するところがなければ
仕方なく使ってしまうものです。
ところが、競合他社が出現するとサービスの違いが明確になります。
やはりサービスの良さや使い勝手の良さのより良い方へと利用者は
移っていきます。
ですが、大多数は一旦使い出したものをそう簡単に変えることはし
ませんね。
携帯・スマホのキャリアチェンジを見るとよく分かります。
殆どの方が、従来通りのキャリアを使うようです。
他が安かったり、サービスが充実していても、中々変えようとはし
ません。
言ってしまえば、「習慣・惰性」です。
ですが、利用者の満足度は大事な要素で、使い勝手の良さのより良
い所へじわじわと移っていきます。
移っていく決め手があるとすれば、それは利用者目線かどうかだと
思うのです。
ということで、以下の記事になります。
「アマゾン」の利用者数は5004万人、「楽天市場」は4804万人
【ニールセン調べ】
視聴行動分析サービスを提供するニールセンデジタルは6月26日、
オンラインショッピングサービスとフリマサービスの利用状況を発
表した。
それによると、2019年4月時点のPCとスマートフォンの重複を除
いた「トータルデジタル」でオンラインショッピングサービスの利
用者数をみると、「アマゾン」が5004万人(昨年同月比10%増)、
「楽天市場」は4804万人(同8%増)と堅調に伸びている。
(後略)
この記事に私は以下のツイートをしました。
アマゾンと楽天の違いは、どこからお金を取るかと思う。楽天は出店者で、アマゾンが利用者。これが顧客満足度に影響してるのでは?
— arusara (@arusara_jp) 2019年6月29日
「アマゾン」の利用者数は5004万人、「楽天市場」は4804万人【ニールセン調べ】 | ネットショップ担当者フォーラム https://t.co/yEmTZpttOA @netshoptanさんから
加谷珪一さんの「ポスト新産業革命 「人口減少」×「AI」が変え
る経済と仕事の教科書」をご存知でしょうか?
この本の中で、アマゾンと楽天について取り上げられていました。
以下に引用。
当初、ネット通販市場では圧倒的な地位を確保していた楽天が、後
発のアマゾンに猛追劇を受けているのは、両社の基本的な立ち位置
の違いによるところが大きい。
楽天の場合、購入画面上では送料を含めた最終価格がいくらなのか
分からないケースが多く、商品がいつ到着するのかもわからない。
一方、アマゾンは条件にもよるが、注文する前にトータルの価格と
到着日がわかるようになっている。
楽天は出店者からお金を取るモデルなので顧客は売り手(出店者)
である。
一方、アマゾンは利用者からお金を取るモデルであり、主役は買い
手(利用者)である。
小さな違いかもしれないが、こうした違いが顧客満足度に大きく影
響している。
以上引用。
加谷珪一さんも指摘していますが、「ユーザー主導」「顧客本位」
など、買い手を中心に据えるという考え方は、これまで何度も提唱
されてきたと言います。
しかし現実には、売り手側の一方的な思い込みであることが多く、
本当の意味で利用者中心のビジネスにはなっていなかったのです。
今後は、AIによって利用者のニーズをより細かく吸い上げることが
可能になります。
そうなると、利用者ですら認識していなかったニーズを引き出すぐ
らいでなければ、これからの商売は一層厳しくなることでしょう。
つまり、潜在ニーズを顕在化(顕在ニーズ化)する取り組みが、こ
れからの企業には今まで以上に求められるということです。
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