答えのない問題を解き続ける
今更ですが、美容室を営業で回っていて改めて思うのが、美容師さ
んは本当に美容の技術が大好きなんだなぁ~と。好きじゃないと続
きませんよね。一見すると派手に見える美容の仕事ですが、中身は
かなりハードなものです。
一つの技術を習得するにも、夜中までレッスン、レッスンの日々。
美容学校を卒業したところで、お店では“使い物”にならない。
人によっても違うのですが、“使い物”になるには、最低でも2年
以上はかかるといいます。
美容学校を卒業後、美容室に就職するのは、卒業生の約半分。
その半分が、3年後には、更に半分。5年後には、更に半分。
という流れで、詳細な数字は分かりませんが、実際に、美容学校を
卒業しても美容室で美容師として働いている人間は、ごく僅かなの
です。
全国に20万軒以上ある美容室のそのほとんどが、個人経営美容室。
多くの人間が、美容師免許を持っているものの、実際に美容師とし
て働いているのは、ごく一部だったりします。
美容室をオープン出来たとしても、技術が上手いだけではやってい
けません。
自分の技術を売り込む営業が不可欠なのです。
ところが、その営業が美容師さんは“大の苦手”であり、頭では理
解しているものの、重きを置けない。
30年以上前のパーマのニーズが絶大な頃とは違っていて、今の美容
室の流行は、安売りです。
以前よりも益々、お店を運営するのが、難しくなってきています。
最初の話に戻るのですが、美容師さんは、とにかく美容の技術が大
好きです。
好きな美容の技術が出来てお金を貰えるのだから最高なのですが、
現実には、お客が来店してくれなければ、技術をすることは出来ま
せん。
お客が来店しなければ、お店は強制終了です。
そんなお店をチラホラ見るようになりました。残念です。
当たり前ですが、お店が強制終了するのは、お客が来店しなくなる
からです。
お店の売り上げを上げよう、継続させようと思うならば、「本日、
来店したお客が何度でも来店するようにする」しかないのです。
再来店させるために、何をスベキカ、何をやっていくか、何に取り
組むべきか、なのです。
つまり、「集客」と「失客」という問題を、お店をやっている以上
は、解き続ける必要があるのです。
しかも、一旦解いたから終わりとはならず、解き続けなければなり
ません。
まさに、「答えのない問題を解くようなもの」なのです。
この問題を解けなくなった瞬間にお店を閉めるしかないのです。
どれだけ、良い技術、良い商品があったとしても、それを売り込む
という営業をしなければなりません。
良い技術、良い商品があれば、勝手にお客が集まってくると思い込
んでいる美容室が多いのも、これもまた事実です。
自分のお店が、「最近、ヒマになった」と思うならば、それは最近
の話ではなくて、随分と前にその原因があるのです。
随分前とは、何時なのか?
「これ以上お客を回せない」とか考え出したときだったりします。
それとか、「今、良い感じでお店は回っています」ってときです。
間違いありません。
振り返ってみて、一番売り上げの良い時が、実はその時なのです。
現時点での結果は、少なくとも三ヵ月前の取り組みの結果です。
結果なんてすぐには出ません。でも、時間が経てば必ず出ます。
もちろん、良い結果と悪い結果です。
何か結果を出そうとしていれば、何らかの結果が出ます。
何も結果が出ていないということはあり得なくて、実は、何もない
という結果が出ていることを理解しなければなりません。
美容室の運営を考えると、「集客」と「失客」は永遠のテーマであ
ります。
これには、“これだ”という正解はなく、常に、試行錯誤を積み重
ねてやっていくしかありません。
西野亮廣さんの「新・魔法のコンパス」では、「集客」と「失客」
について説かれてあるので、お店を運営されている方は、絶対に読
むべき一冊です。
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