センスと器だけでは
このブログでは、何度も書いてきたように美容室の経営を「技術イ
コール経営」であると捉えている美容室がとにかく多い。ですから、
良くも悪くも技術は必至に磨いていくのですが、こと営業に関して
は殆ど“力”をいれません。
失礼を承知で書かせてもらうと、センスや器だけで、美容室を経営
しています。
逆に言うと、センスと器“だけで”成り立ってしまう業界です。
人間力に磨きをかける努力を客観的に見てなされていません。
そのまた逆を言うと、営業にさえ力をいれて努力すれば一人勝ちで
きる業界とも言えます。
以前書いた記事「堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修業は必要か?」の
一部を以下に引用すると、
「結局は人間力なんです」
鮨職人になるために「何年も修行するのはバカ」という発言の真意
についても以下のように語っておられます。
以下に引用します。
『僕が前に「鮨屋の修行は無駄」という発言で物議を醸したのも、
無駄なプロセスなんじゃないかっていうだけではなくて、結局は
そこ(人間力)が言いたかったんですよ。握れるようにはすぐな
るけど、それじゃ全然だめだよって。』
つまりは、専門学校では技術は学べるが、やっぱりコミュニケーシ
ョンであり、常に笑顔が大切。
握り自体(技術)は難しいことではないということでしょう。
結局は、鮨屋をオープンして、お客と対面して握り始めてからが鮨
屋の本当の修行ということなのでしょう。
即ち、いかにお客を満足させることができるか(顧客満足度)。
以上引用。
堀江貴文さん「堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修業は必要か?」
業界は違えど、同じような所で詰まっていたりします。
しかも、業界に関係のない人が言うと絶対に受け入れようとしない
ところも美容業界と同じです。
一部の職人さん(繁盛店)には、堀江さんの言うことの本質的な意
味が理解できている。
だからこその繁盛店です。
美容室も本質を理解できる人はいるのですが、その数は少ない。
美容師として技術をとにかく磨いてきたわけですから、営業も大事
だと言われてもすぐに受け入れることは難しいことも理解できます。
それまでの習慣が優先するから、技術、技術、技術でやってきてい
るのですから、その習慣を変えることは並大抵のことではありませ
んよね。
とは言え、その習慣をそのままにしておけばおくほど、ダメなのも
また事実。
今の年齢まで放っておいたという「負の力」でもあり、今までやら
なかったという「負の力」でもある。
いくら頭では理解していても体が思うように言うことを聞いてくれ
ないことがあります。
人によっては、そこを気合でやろうとします。
人によっては、できないままにします。
つまりは、実践しようとしても実践出来ない「力」が身についてい
る可能性があります。
だからこのような人に、何を教えても何もやろうとしません。
出来ない事を出来るようにしようとするから「力」がつくのです。
飛び込み営業で決まらないものを決めようとするから、決める力が
つきます。
出来ることをどれだけやっても、出来ないことを出来るようには永
遠になりません。
営業であろうが美容室であろうが、今以上に数字(売上)を伸ばそ
うと思えば、伸ばそうと努力するしかありません。
今までと同じことをいくら繰り返しても同じ、もしくはそれ以下の
結果になるだけです。
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