お客は進歩し固定客は古びる


当たり前ですが、お店が強制終了するのは、お客が来店しなくなる
からです。お店の売り上げを上げよう、継続させようと思うならば、
「本日、来店したお客が何度でも来店するようにする」しかないの
です。


再来店させるために、何をスベキカ、何をやっていくか、何に取り
組むべきか。


「集客」と「失客」という問題を、お店をやっている以上は、解き
続ける必要があるのです。

そして、一旦解いたから終わりとはならず、解き続けなければなり
ません。



まさに、「答えのない問題を解くようなもの」なのです

この問題を解けなくなった瞬間にお店を閉めるしかないのです。


どれだけ、良い技術、良い商品があったとしても、それを売り込む
という営業をしなければなりません



良い技術、良い商品があれば、勝手にお客が集まってくると思い込
んでいるお店や営業マンが多いのも、これもまた事実です。


良い技術、良い商品を作りづづける努力も当然必要ですし、それと
同じくらいに集客と失客にも取り組まねばなりません。


本田宗一郎さん「会社のために働くな」はご存知でしょうか?




「ホンダ」の創業者としてあまりにも有名な本田宗一郎大先生。


著書の中から私がお気に入りの「お客さんは進歩する」と「固定客
は古びる」紹介したいと思います。


以下引用。


お客さんは進歩する


世の中には、お客さんから何も苦情が出ないから、この商品はお客
さんに満足されているという人がいる。

これは大間違いだと思う。

もし大部分のお客がそれで満足しているとしても専門家というか、
それをつくっているものが満足するというのではおかしい。

専門家はつねに不満をもつべきだ。

また不満をもたなければ進歩はない。


ましてやお客の中の一人でも不満を感じたとしたら、その不満がど
ういうところにあったかを謙虚に聞き、それに答えるのが当然であ


もう一ついいたいことは、現在クレームがなくても、お客さんのレ
ベルは日に日に進歩しているということだ。

一ついいものを見たり、使ったりするといままでクレームにならな
かったものがクレームになるということである。

人間の価値判断というものは、つねに比較対照の中にあって、これ
でいいという極限というか絶対値がないということである


これが商品をつくるものにとっては、いちばんこわいことである。



固定客は古びる


最近、何十年来の専門メーカーとか名門とかいう会社が、新しい風
にあおられて、自分の方向を決めかねている風だが、これは何も日
本だけの話ではない。

僕は、そういう会社の苦悩ぶりをみていると、アメリカのパッカー
ドのことが頭に浮かぶ。

パッカードは、ひところ名車といわれ、現実に相当売れていた。

そこですっかり自信をつけちゃって、うちの車には多くの固定客が
ついているんだという名門意識にとらわれて、モデルチェンジもし
ないで歳月を送った


結局最後は売れなくなって、さすがの名門もつぶれてしまった。

どうしてこういうことになったのだろうか。

それは、固定客とかマニアというものは、時間が経つと、古くなっ
て、やがて死んでいくものだということをつかめていなかったこと
である


年老いたマニアに替わって、新しい若い層がどんどん出てくるとい
う万物流転の法則がある限り、去って行く老兵だけでなく、パリパ
リの現役をもアピールするだけの用意がなくてはならない



以上引用。


ここに「集客」と「失客」についての考え方というか心構えが示さ
れています。


我社の社長からの教えは、「アセラズ・オゴラズ・サボラズ


自分の会社の社長の話を書くのもなんですが、本田宗一郎大先生と
同じで、規模こそ違うかもしれませんが、一代で今の会社を築いて
います。

やはり、その精神というか中身である“心(魂)”は同じなんだと
痛感します。


常に物事に前向きであり続け、失敗に囚われない。

そして、変化には変化し続けている。これが最大のポイントのよう
な気がします。



私自身は、商品を生み出すことは出来ませんが、自社商品を既存客
にも新規客にも使ってもらうように常に営業を展開しなければなり
ません。


営業マンも「集客」と「失客」は永遠のテーマです。

これには、“これだ”という正解はなく、常に、試行錯誤を積み重
ねてやっていくしかありません





西野亮廣さんの「新・魔法のコンパス」では、「集客」と「失客」
について説かれてあるので、お店を運営されている方は、絶対に読
むべき一冊です。






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