基礎知識と教養の大切さ


前日の記事「いつもの営業(接客)にならないために」と前々日の
記事「営業は相手の無意識に入り込む」の二回に渡り、具体例とし
て美容室における営業展開(接客)について提案してみました。


「販売こそ仕事である」とは言ったものの、美容室ですから、当然
ですが、技術が出来ることが大前提です。


ハッキリと言って、技術がある程度のレベルでなければ、“おはな
し”になりません



とはいうものの、インターネットやスマホが無い時代ならば、多少
の技術の差があり、技術優良店のような存在は確かにありました。


それはまあ、「情報の民主化」がなされていない時代の話。


ですから、現代は、その気になれば、あらゆる技術に関する情報へ
は簡単にアクセス出来ます。


どれだけ素晴らしい技術を持っていたとしても、それをお客がやっ
てくれなければ、何の価値も生み出せません


折角、身に付けた素晴らしい技術を台無しにしないためにも、「
業に力
」を今以上に美容室は入れるべき
なのです


ただここで、忘れてならないことがあります。


それは、営業(接客)において、最低限度の知識は必要ということ。

やはり基礎知識・教養は必要です。


基礎知識・教養とは何かというと、高校の教科書レベルの知識・教
養を指します。

最低限の基礎知識・教養を身に付けていないと、理解できるものも
理解できません



よく「理解力」といいますが、理解力には、その土台をつくるため
の基礎知識・教養を身に付ける必要があります。



世の中には、基礎的な知識・教養がなくては理解できない情報がた
くさんあります


新聞一つとってみても、高校の教科書レベルの知識・教養があるの
とないのとでは、理解のレベルもスピードも大きく異なります。


あえて比べる必要はないのですが、美容業界は、他の業界と比べて
も基礎知識・教養が身に付いていません



パーマ液の成分は知りたがりますが、成分の性質や特徴をじっくり
勉強することを嫌います。


本来であれば、勉強すべきことを後回しにした“ツケ”が、今の美
容業界の厳しい現状を招いていると私は考えます




たとえば、テレビの毛髪に関する情報番組。

髪の洗い方、シャンプーの使い方が取り上げられていたりします。

美容関係の業界人として言わせて頂くと、「なんだこれ!?」って
いうほどにお粗末なもの。


キューティクルのタンパク質の熱変性すら知らずに、髪の洗い方や
ドライヤーによる仕上げを、美容師がドヤ顔で説明する



科学もへったくれもあったもんじゃありません。

科学リテラシーの低い視聴者ならば、簡単に騙されるでしょう。

ところが、この科学リテラシーの低い人間に限って、科学的なこと
よりも、肩書のある人間の話を、そのまま鵜呑みにします


この「肩書のある人間」というものが曲者で、こういう人間の話す
内容は、すべてが真実と思い込んでいます。

だから、疑問にすら思わないし、調べようともしません。

調べたとしても、ネットでちょっと検索するくらい。

その検索したサイトの真偽や情報の確かさなんてどうでもいい。


それもそのはずで、大体の人が勉強をしていません。


科学系の情報では、基礎知識・教養を身に付けていることが大前提
となります。


更に重要なことは、「情報とは、自分から積極的に取りにいくもの」
ということ
です。

向こうから舞い込んでくるような情報には、むしろ警戒したほうが
いい
のです。

となるとテレビの情報とは?と考えなければならない。


テレビ番組の情報ひとつとっても、その情報をどのように活かすか
は、人それぞれです。


私自身も営業マンとして情報が命なので、絶えず使える情報を勉強
会を通して美容室に提供しています。


しっかりと、美容室と一緒に勉強していこうと思っています。




営業、販売、接客で悩んでいるなら、日本で一番モノを売っていた
であろう髙田明さんの「伝えることから始めよう」を読むことをお
勧めします。




西野亮廣さんの「新・魔法のコンパス」では、「集客」と「失客」
について説かれてあるので、お店を運営されている方は、絶対に読
むべき一冊です。






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